「1クラス上」の質にこだわったハイクォリティ・コンパクトカー・・・トヨタ・イスト。
「For your 1st」というキャッチに表わされるように、オーナーにとって「1st」であることと、
「Specialist」「Optimist」というような「〜ist」という名詞語尾とを合成して、「」と名づけられた。
車両型式をNCP-6x系といい、Vits(NCP-9x)やbB(NCP-3x)とは兄弟車の間柄にあるが、
その中でもスポーティでSUVテイストを効かせたヤングアダルト・モデルとしての位置づけをされている。
デビューは02年5月で、発売当初はNetz(旧Vista)店とカローラ店から平行販売されていたが、
05年05月にはマイナーチェンジとともにNetz店専売となり、エンブレムも「」から「」に変更された。
1.3L-2WDの「F」、1.5L-2WDの「S」、1.5L-4WDの「F-S」という排気量と駆動方式の異なる3種をベースに
豪華版の「Lエディション」、廉価版の「Eエディション」、純正エアロ装備の「エアロスポーツパッケージ」等を
組み合わせた数パターンのグレードがラインナップされており、きめ細かいニーズに対応している。
1300cc-2WDを”NCP-60”、1500cc-2WDを”NCP-61”、1500cc-4WDを”NCP-65”と呼称する。


ボディサイズは3,855mm(L)×1,695mm(W)×1,530mm(H)となっており、4mを割る全長はKカー並であるが
5ナンバー枠めいっぱいまで全幅を広げ、室内での余裕を確保している。 ホイールベースは2,370mmで、
スポーツ・コンパクトならではの、オーバーハングの少ない、四隅にタイヤが配置されたレイアウトである。
その一方、大径15インチホイールと大きく張り出したタイヤハウスの描くオーバーフェンダー風デザインや、
リア方向のほうが微妙に車高が低くなる「逆シェイプ」がかけられたルーフ・ラインの採用などにより、
ただ四角い箱になりがちな一般コンパクトカーとは一線を画した、スタイリッシュな雰囲気を醸し出している。


幅広フロントグリルやふくらんだフロントフェンダーの形状により、1.5Lクラスと思えないワイド感に溢れている。
1500Sのヘッドライトは、ディスチャージ式(=HID(High Intensity Discharge))で充分に明るいが、さらに補助灯として
利用するフォグランプのバルブをゴールドビームにすることで、メリハリのついた見やすい視界が確保される。
HID・・・「High Intensity Discharge=高輝度放電装置」。 フィラメントに通電させることにより発光させる従来型のランプと異なり、
        バルブ内の極性電極間放電により発光するシステムで、原理的には蛍光灯に近く、発光色も限りなく白色で明るく感じられる。


リアには、光沢のあるシルバーメッキのパーツを配し、キレのあるテール・ビューをメイクアップした。
ハッチバックの開口部は小さく、このことからも大荷物を載せるためには作られていないことがわかるが、
ラゲッジスペース容積も最小限に抑えた分、リアシートに余裕を持たせ、居住性を向上させているのだ。
逆に荷物を優先したいときには、リアシートが6:4に分割して倒れ、キャビンにつながる大スペースへと変貌する。


フロントバンパーには、トヨタ車用のドレスアップパーツを専門に手がける
MODELLISTA製の別注フロントスポイラー「EURO-ELEGANTver.2」を装備。
純正スポイラーもそれなりに良いのだが、より「大人らしさ」を重視しての選択となった。
右の写真はノーマルバンパーの形状であるが、ボディ上半分のシャープさが勿体ない
ような丸い船底デザインである。 しかしここにユーロエレガント2をマウントすることで、
派手すぎない落ち着いたデザインながら、スタイリッシュなローフォルムを得ている。

イストのテールレンズは、真っ赤なレンズが売りの一つでもあったのだが、シックなダークブルーのボディカラーをベースに色構成を考えると、そこだけが「赤」すぎて浮いてしまう。(右の写真はノーマル車)

そこで、オプショナルパーツのクリアコンビネーションランプユニット・通称「ユーロ・テール」に換装した。
クリアレンズに封入された鏡のようなクロムメッキの輝きが鮮烈で、オレンジ(ウインカー)+レッド(テール&ブレーキランプ)+クリア(バックランプ)の3つの楕円ランプもスッキリと配置されておりCOOL!

リアハッチ上部には、ハイマウント・ストップランプを
中央に配したリアルーフスポイラーが装着されている。
もっとも、スポイラーとは名ばかりで、これが空力向上に
役立つとは思えないが、意外な効能として、降雨時に
リアガラスへ雨滴落下を防ぐのに役立っていたりする。

リアガラスにはスモークの効いたUVカットガラスを使用、
熱線デフォッガー+リアワイパーも標準装備となっている。
アンテナは、可倒式ミニポールがルーフ上に置かれる。

他のコンパクトカーが採用する14インチホイールより
一回り大きい15インチホイールを採用することで、
走行安定性や乗り心地の向上に寄与している。

ホイールキャップは、純正ではシルバー単色のところを
シャンパンゴールド/シルバーのツートーンに塗装して
個性を出してみた。 なかなか上品な色に仕上って満足。
(これをやりたいがために、敢えてアルミホイールをオミットしたのだ。)


中身がギッシリ詰まったボンネット内部。 狭いスペース内にエンジンユニットが器用に収められている。
1500Sの心臓部は、BEAMS 1NZ-FE VVT-i の直列4気筒DOHCエンジンで、109PS/6000rpmを絞りだす。
VVT-i(連続可変バルブタイミング機構)の採用により、 小排気量車のメリットである低燃費性能も損なわずに
アクセル開度にリニアな反応をみせる、パンチの効いた瞬発力を兼ね備えている。
これに組み合わされるのはインテリジェント4速ATの「Super ETC」で、平均燃費10km/Lオーバーをマークする。 


室内は、天井高もあるため、圧迫感なく大人4人が快適に過ごせるゆとりある空間を実現している。
視点移動が少ないと言われるセンターメーターは、最初こそ戸惑うものの、すぐに慣れて違和感はなくなる。
速度計と回転計の大型2眼アナログメーターは、白×黒のコントラストがシャープなスポーティデザインとされたほか、
インテリアもつや消しブラック/シルバーで統一され、メタル調ながら質感のあるシックな雰囲気に仕上がっている。
また1500Sでは、手に馴染む本革巻ステアリングや6スピーカーCD/MDオーディオなどの付加設備も充実している。


さて、我が家のイストは、介護車として使用できる「ウェルキャブ」仕様となっている。
助手席には、シートに座ったまま70°の角度で開きつつ外へ引出せる「回転スライドシート」を採用。
ノーマルシートでは設定されない肘掛けもセットされているので、かえって快適な乗り心地になっている。
さらにラゲッジスペース内に「電動リフト」を搭載し、車椅子等の積み降ろしにも労力をかけないで済む。
そのほか、買い物に行ったとき米などの重い荷物を積み込むのにも、ちょっと便利だったりする。




フロントグリル中央にはアルファベットの「」を図案化したエンブレムが光る。
この「」マークはミニバン車アイシスと共通であったが、05年05月から「N」マークになってしまった。
また、リアハッチのナンバープレート左には 「xA」、右には「」のロゴマークが掲げられている。
この「xA」とは、グレード等を表すものではなく、実はイストのアメリカ名である。
北米市場では、若者向けの「SCION(サイオン)」ブランドの一つとして販売されており、
イストを「SCION-xA」、bBを「SCION-xB」という名称で呼んでいるのである。
日本国内版であるイストには、左側に何も貼られていないのが普通であるが、
オリジナル化を図るため、アメリカ仕様のエンブレムを追加したのである。


小回りの効くフットワークのよさは、狭い路地や駐車場で力を発揮する。
角が立ったリアコーナーは、ピラーガラスの存在もあって「見切り」もよい。


Netz店のパンフレットから。(写真は1300F シルバーマイカメタリック)
カラー・ラインナップとしては、ダークブルーマイカメタリックのほか、これまでに
ホワイトホワイトパールマイカブラックマイカスーパーレッドVグレーマイカメタリック
シルバーマイカメタリックライトアクアメタリックオパールライトブルーマイカメタリック
ブルーメタリックイエローパールマイカライトオリーブメタリックベージュメタリック
という13色の存在を確認しているが、販売時期によって作られていない塗色もあり、
同時期に販売されるのはこのうちの8色である。


アーバン・コミューター、ist。
高層ビルの見える都会的な街並みに、艶やかなボディが映える。
                        (ロケ地・横浜みなとみらい)


05.11.13.up