partXI

銀河鉄道999 Nゲージ 1/150  ver.1.5

・・・いま万感の想いをこめて、汽車がゆく・・・。
夢の銀河超特急999号を、限りなくリアルな鉄道車両での再現にトライ!
もちろん外観だけでなくレイアウト上を実走可能な鉄道模型としてという条件で、である。
それには、実在した客車・車両のうちどれが、最もアニメ設定に近いかを考察する必要があった。
まずはスリーナインがどのような編成なのか? という検証をしつつ、製作に入る。




ベースモデルとしたのは、MicroACEから販売されているNゲージ・銀河鉄道999セット。
以前に限定販売されたときに買っておいたものの、いつか飾ろうと放置していたのだが、
近年になって再考証に基いた改良版として、新編成で再販されたのである。 ショック↓
旧セットはアニメの設定と違っている部分が多いということを承知していたが、かといって
いざ改良版が発売されてみると、やっぱり違うんじゃないか? という疑問が涌いてきた。
そこで一念発起。 自力でリアル999を編成しなおそうじゃあないか!

このようなモチーフでスタートした本企画であるが、機関車だけはそのまま使うことにした。
KATOあたりの東海道型C62を微調整してもいいが、MicroACEのC62は映画版999の色に
あわせて真っ黒ではなくて、ダークブルー系で塗装されている。 これを生かしたいし、
999のヘッドマークも装着していることから、これでヨシとしましょう、ということで。
(C62機関車の実機は、スチーム管の取り回しなどが東海道本線型や北海道寒冷地型などの地域や号機により微妙に違うのだが、
999は宇宙列車のためこのへんはアバウト。どの仕様に近いかに凝るよりも、シンプルさを生かしてもいいかな〜ということで落着。)


 

なお、本モデルは映画版「銀河鉄道999 -The Galaxy Express 999-」及び「さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-」を
基準にして検証したものである。 TV版999は機関車からしてC62-50号機だし、銀河鉄道株式会社のエンブレムが
描かれていたり、客車などの設定も映画編とはかなり違っている。 また映画「銀河鉄道999 -エターナルファンタジー-」も
設定が異なることがわかっている。(エターナルファンタジーはTV編or原作漫画の後日談的な位置づけのようだ。)
作品それぞれに良さがあるのは承知のうえで、作品群の中でも最高傑作と信じて疑わない映画2部作を目指す。

そもそも、TV版と映画版では車両数も違う・・・というか、TV版の編成は長すぎ? 16両編成以上のこともしばしば。
といいつつ映画版でもカットにより編成が長かったり短かったり・・・細かい描き込みにも矛盾点があったりする・・・
まあそのへんはご愛嬌ってことで、数ある条件の中からイメージに近づける設定を探り、実在車両を当てはめていこう。

基本としては原作者・松本零士氏が九州から上京してきた折に乗ってきた、蒸気機関車が引く長距離列車がベースに
なっているのは間違いないので、戦後の旧国鉄所属の特急列車等に使用されていた客車群からピックアップしていく。
MicroACEの銀河鉄道セット初期版(G0999-M)では、C6248-スハニ35-スハ44-(戦闘車)-スハ44-スハ44-マイテ58。
改良版(G2999-M & G3999-M)では、C6248-スハフ42-スハ43-スハ43-マシ49-スハ43-スハ43-スハ43-スハ43-
スハ43-マイテ58という11両編成になっている。 窓枠が狭いスハ44を改め広窓のスハ43とし、本来は設定のなかった
荷物車のスハニ35を車掌室付き3等車スハフ42に置換えるなどしているが、果たしてそれがベストチョイスなのか?
以下、サンプル画像を比較しながら検証をしていこう。(切り出し画像は(R)東映動画さんの版権です)


(1)

(2)

(3)

(4)
まず客車全体の特徴として、ぶどう色2号と呼ばれるチョコレート色の外装に中桟(さん)のある上下分割窓のついた旧型の乗降ドア[(1)(2)参照]。 屋根はどの車両もガラベン(ガーランド式ベンチレーター)が1列に並ぶシングルルーフ[(3)参照]で、(4)のようなダブルルーフではない。 また車両妻面は基本的に切妻型で、車両長は車高と比較から20m級、窓の上下にウインドシル/ヘッダーがある鋼体化車両ということがわかる。

(5)

(6)

(7)

(8)
 3等車(普通車)内は緑色クロス張りの木製ボックスシートで、1ボックスに1枚という広窓タイプ(窓幅1000mm以上)になっている[(5)参照]。 この点において1ボックスに2枚窓(狭窓タイプ)のスハ44系は否定される[(6)参照]。 なおエターナル〜[(7)参照]では、鉄郎の乗車車両にオハ61-819の車番が明記されているが、ドアがHゴム1枚窓になっているなどことから、前2作品とは違う時系列でのストーリーだと見るべきだろう。 さて、MicroACEセットのスハ43は切妻、広窓など諸条件に合っているようにみえるが、スハ43のドアは1枚窓のものが主流だし、どうだろうか。 ここで重要なヒントとなるのが(8)。 見落としがちだが天井の車内灯が1列に並んでいる。 ここに注目すると、快適性を向上させるため車内灯を2列に設計したスハ43は否定されるのだ! そうすると、その他の条件にもピタリと合う、キノコ折妻となった後期生産型のオハ35系が急浮上してくる。

(9)

(10)

(11)

(12)
ところで第1作で鉄郎とメーテルが乗っている車両は何号車か? 答えは前から2両目となる2号車である。 車内の表示も[2]と描かれている[(9)参照]。 普段は進行方向右側の前から3番目のボックスに座っている。
余談となるが、メガロポリス中央ステーションを発車した直後は、鉄郎のみ前から2番目のボックスにいたり3番目のボックスにいたりするが、どうも落ち着かずにうろうろしていたようだ。 999が無限軌道へと飛び立ってからは、メーテルのいる3番目のボックスに戻ったものと思われる。

(13)

(14)

(15)

(16)
999の食堂車は落ち着いた雰囲気のレストラン仕立てになっている。 中央通路の両側にテーブルが並んでいる[(13)参照]。 座席は高い背もたれに真紅の豪華ベルベット調シートで、各席とも純白のテーブルクロスに色鮮やかな花が飾られている[(14)参照]。 また、レストラン専属ウェイトレスが配置され、通路奥の自動給仕マシンから料理が提供される[(15)参照]。 この食堂車も他の客車と同様に1ボックス1枚の広窓仕様であることからMicroACEセットのマシ49は否定され、マシ35あたりが近い構造と思われる。
一方、列車最後尾の展望車も非常にゴージャス。 展望室には真紅のソファシートに、花瓶が飾られる円テーブルもある[(17)参照]。 こういった洋風の室内装飾から見れば、ここはセット付属のマイテ58-1がベストマッチ。 それならばエメラルダス襲撃時に見られる1等コンパートメント個室があるのもうなずける[(18)参照]。 

(17)

(18)

(19)

(20)
長距離・長時間を運行する999号には、食堂車のほかにも医務室、バスルーム、ランドリーを備えた特殊な車両[(19)〜(23)参照]が登場する。 また、車掌やメーテルとのやり取りから察するには寝台車も連結されているらしい。 だが寝台車はともかく、湯船まである浴室を完備した車両というのは旧国鉄時代には存在しないことから、医務室・バスルーム・ランドリーを備えた銀河鉄道オリジナルの車両が新造されたと考えるしかない。 現実と矛盾しない範囲で、旧車両をベースとして改造できうる形式を推測してみるが、まず浴室や医務室なら水回りに特化した構造が必要となるだろうから、食堂車系を軸に考えるのが妥当だろう。 さよなら〜で幽霊列車に追い上げられるシーン[(23)参照]では、進行方向右の窓際に通路があり、かつ広窓であることから、上記の食堂車・マシ35が適している。 マシ35の調理室部分を丸々縦1両分まで延長し、3分割して前位から順に医務室、洗濯室、浴室に割り当てる。 浴室の部分はちょうど元の調理室に相当する部分となるため、上下式のすりガラス窓になるのがミソである[(24)参照]。 車両形式については、旧国鉄時代に職員検診用保健車として使用された「ヤ」(区分としては「職用車」の内のひとつ)を割り当て、スヤ35型(架空形式)と設定した。

(21)

(22)

(23)

(24)
保健車スヤ35の編成位置は、(23)で後方に2両の車両が見えることから、後ろから3両目であることがわかる。 あわせて、展望車との間に位置する車両(後ろから2両目)については、これを懸案の寝台車と推測する。 この寝台車は1等展望車につながる通路となる位置関係であることから、開放型寝台ではなく区分室が並ぶ形式で、他の車両と同じく広窓仕様であることを考慮すると、条件に合致する形式はただひとつスロネ30型となる。

(25)

(26)

(27)

(28)
しかし残念なことに、さよなら〜の終盤で機械化母星の攻撃に遭い、最後尾の2両(マイテ58とスロネ30)は次々と破壊されて脱落してしまう。 そうすると後ろから3両目のスヤ35が最後尾になるはずだが、ラストシーンでラーメタルから発車した列車最後尾は3等車である。 加えて、鉄郎が乗客をかきわけて後部車両へと急ぐシーン[(25)参照]から見るには、列車後部に3等車が連続していることになる。 さてこれはどういうことだろうか。 この理由を考察すると、次の仮説を立てるのがもっとも合理的である。 すなわち大アンドロメダからラーメタルまで戻ってきた際に、機関車だけが向きを換え、1号車が最後尾になるように編成全部をひっくり返したというものである。 ラーメタル駅はホームが行止りの終着駅型の構造であることから、展望車がなくなってしまった以上、こうしたほうが効率が良い。 もちろん、期せずに最後尾となってしまったスヤ35には車掌室がなく、復路の安全運行に心もとない状況であったろう。 そこで逆編成で運行する手法が考え出されたのではないだろうか。
もともと、機関車と連絡が取りやすい1号車にも車掌室があって然るべきだし、むしろ非常時に逆編成となった場合には後尾車両となる1号車に車掌室がないほうが不自然だ。 さてそうすると、1号車には車掌室付き3等車が編成されていたということで問題なさそうだが、なるほどMicroACEセットでも1号車に車掌室付きスハフ42を設定している。 しかし惜しむらくはスハフ42ではデッキより妻面側に車掌室があり妻面に監視窓があるということだ[(26)参照]。 残念ながら999の妻面に監視窓はないし、デッキ位置も矛盾する[(27)(28)参照]。 この車両のデッキは妻面に面していることになるから、むしろオハ35系のオハフ33のほうがデッキと客室の間に車掌室があるという点で合致する。 さらにオハフ33であれば、地球出発時[(2)参照]に見える1号車先頭部の形状とも一致することから、この仮説がほぼ肯定されるといってよいだろう。 そういう意味でも、3等車はスハ43系ではなくオハ35系と考えるほうが、より矛盾がない。

(29)

(30)

(31)

(32)
さて、MicroACEのセットでは食堂車と展望車(1等車)を除くと全部3等車になっているが、999号には現代のグリーン車相当となる2等車も編成されている。 エメラルダスが鉄郎と対峙したとき[(29)参照]に5号車の表示がある2等車内の様子が見てとれるが、比較的新しい照明器具やクロス張り2列シート等の室内装備から見ると、3等車オハ35と同系車両であるオロ36(固定ボックスシート)よりも、リクライニング式クロスシートを整備した急行用のスロ60のほうが条件に近い。 編成比率からみて2両くらいは組み込まれていそうだが、位置的には食堂車からクレアに案内されて2号車へ戻る途中[(30)参照]でQエメラルダス号と遭遇していることから、3等車と食堂車の間に2等車が連結されているとわかる。 ゆえに、食堂車は少なくとも6号車かそれより後ろということになる。
ところで、ここで注目すべきポイントとして、中間車両における車掌室の存在を提起したい。 車掌がソフトクリームを食べているシーン[(31)(32)参照]を見ると、先に推論したように先頭オハフ33か最後尾マイテ58の車掌室のいずれかで矛盾はなさそう(デッキより内側に車掌室が設置されている)だが、さてどうだろう。 問題は従業員である車掌のために、複数の客車を通り抜けて1号車あるいは展望車まで食堂車からソフトクリームをデリバリーするだろうか? しかも溶ける前に、という疑問である。 ならばいっそのこと食堂車の直近にも別の車掌室(職用室)があると考えたらどうだろうか? それならクレアの待機室としても使うこともできそうだ。
食堂車に近いのは2等車だが・・・現代のグリーン車に乗務員室があるのと同様に、2等車に予備的な車掌室があってもいいはずだ。 そういう条件の客車はないかと思ったら、ビンゴ! スロ60の後期型で車両番号100番台のものは、デッキより客室側の荷物室の一部を車掌室に改装してあるという。 それならば、2等車はやはりスロ60系で確定としてよいのではないだろうか。

以上の考察から、機関車>車掌室付き3等車>3等車×?両>2等車×?両>食堂車>保健車>寝台車>展望車
というおおまかな編成に加え、5号車は2等車であることをあてはめると、導き出される映画版999号の編成は次のとおりである。

C62-[1]オハフ33-[2]オハ35-[3]オハ35-[4]オハ35-[5]スロ60-[6]スロ60(100)-[7]マシ35-[8]スヤ35-[9]スロネ30-[10]マイテ58
(機関車プラス1〜10号車の11両編成)

↓車両左側(公式側)   ↓車両右側(非公式側)
車両番号については機関車C62-48が実在車両であることに鑑み、各車とも実在する車番を割り当てている。(架空のスヤ35型は1番とした)


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 次に、各車両の製作についてである。
MicroACEセットのものを使う機関車及び展望車以外は、個別に調達しなければならないが、
一般客車についてはラインナップ豊富なKATO製及びTomix製を利用する結果となった。
 
1号車・オハフ33-504は、KATOのオハフ33(戦後型・茶色)をそのまま使用する。
2〜4号車のオハ35は、当初KATOのオハ35系(戦後型・茶色)を採用していたが、その後Tomixから
オハ35(戦後型・折妻・茶色)が発売されたことから、より外観的にマッチするこちらに変更した。
車両色はぶどう色2号の完成品が売られているので再塗装は必ずしも必要ないが、インレタを使用して号車表示サボや車番を入れる。
車内は映画版の設定に従い、全体を木製内装とし、シートクロスは明るめの緑色で塗装する。
なお、2号車の定位置にはメーテルと鉄郎が座り、車掌が検札に来ている状況をミニフィギュアで再現している。
車体をかぶせてしまうと、窓から辛うじて覗ける程度にしか見えないが、ここはこだわりドコロかな。

 3等車の次位、5号車〜6号車には2等車を配置。 KATOのスロ60系(完成品)を使用する。
5号車はノーマルのスロ60-29番、6号車には車掌室設置改造後のスロ60-118番としているため、
6号車は別売のスロ60改造キットを使用して車体形状を変更している。
外観的には、原型車両では荷物室のため窓がないところに、窓が増設されているところが相違点となる。
リクライニング機能付きの2列シートは、青色系のクロス張りに白いヘッドレストカバーを装着した状況を再現した。
なおベース車両は側面に2等車を表す薄緑色のラインが引かれているため、これを消すために全塗装しなおしている。

 
続く7号車は食堂車マシ35-2。 KATOのマシ35(完成品)を使用するが、豪華な999号のレストランに仕立てるための大改装を行った。
客席部分は元のテーブルをすべて取払い、プラ板作成のボックステーブルと、寝台車から流用した背の高いクロスシートを再配置。
各テーブルにはテーブルクロスを掛け、花瓶を置いていく。 調理場前のカウンターではガラスのクレアが来客に備えてスタンバイ。
真っ赤なじゅうたんとローズレッドのシート、それに色鮮やかな花束で、一気に華やいだ雰囲気になりましたよ。

8号車はオリジナル車両の保健車スヤ35-1。 食堂車と同じKATO製マシ35のボティを使用して作成する。
映画設定どおりに右窓側はストレートな通路としたことから、車内構造は個室寝台車に近いイメージだが、
他の客車とはうって変わって、壁や床面などはすべてグレー系の機械的な内装色で統一される。
進行方向左側の車室については、前方から医務室、洗濯室、浴室の順で3室が並ぶ。
医務室には診察デスクや書棚のほか、メーテルも使用した病床も整備されており、薄紫のカーテンで仕切られている。
車両中央部はフルオートのランドリーマシンが複数配置された洗濯室、その後方はバスタブも装備した浴室と続く。
なお、各室の床中央には巨大な「零士メーター」が埋め込まれているが、用途は詳細不明である。

9号車は個室寝台車スロネ30-10である。
スロネ30は完成モデルが販売されていないため、キングスホビー社の金属キットを取寄せて建造することとなった。
エッチングキットは初めてであったが、これが結構難しい。 久しぶりのハンダ付けと瞬間接着剤を併用してなんとか形になった。
台車はグリーンマックス社のものを別途購入しなければならないし、車両単価としては機関車並みに高額になってしまった・・・。
でも、普通にはないものを、パーツを探して作るという楽しみは、製作作業にも増して楽しいもの。
塗装はメタルプライマーの下地の上に。 車内はシックな木目調で、座席兼寝台は2等車と同じブルーのクロス張りとしている。

最後尾10号車は、MicroACEのマイテ58-1を再塗装していく。
外装は屋根部分とデッキ手摺りくらいで済むのでたいした手間はかからないが、そのぶん内部は鮮やかに施す。
談話室・展望室のソファはやわらかなローズレッドに白いカバー付き。 円テーブルも設置して花瓶で飾ろう。
対して、車両前位にある1等コンパートメント個室は、クロス張りシートを緑色に塗り分けて落ち着いた雰囲気に。
ところで、マイテ58は珍しい3軸台車TR73を採用している。 前後各3軸、合わせて6輪の重量級車両なのである。
ちなみに、通電させればテールランプと同時に999のテールマークも光るようになっているぞ。

特殊車両の7〜10号車の車内を一望。
屋根を取付けたら車内はほとんど見えなくなっちゃうのが残念。


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さて、せっかく作成した999号であるが、1編成まるまる飾れるような場所は、そうそうない。
そこでコレクションケース(戸棚)に収まるディスプレイ専用の立体レイアウトを作成することにした。
幅45cmという制限があるため、1段あたり3両まで。 機関車+客車10両なので4段飾りになった。
さすがに映画版に沿ったデザインというのは無理なので、現行Nゲージ線路でイメージをふくらませる。

最下段はメガロポリス中央駅の99番ホーム先端からポイントを経て本線へと続く砂利敷きの線路、2段目はコンクリート高架橋、
3段目はガーター鉄橋、4段目ではいよいよ枕木付きの線路のみとなり、最後は無限軌道へと駆け上がる急勾配となっていく。
おや?反対側のホームで出発を待つあの機関車は・・・、その傍らに佇む人影は・・・?


映画版を再現といいつつ、ちゃっかり登場しているTV版の鉄郎とメーテル! もちろんスリーナインも・・・。
メガロポリス中央の駅名表示板はパソコンで自作したデカールで再現。 なんと1文字1mm以下?!

今回は主役の座を譲ったものの、存在感バツグンのTV版スリーナイン号。
映画版が48号機なのに対してTV版は50号機。 ヘッドマークは赤地に黄文字の999、デフレクターにGE999のレタリングも。
テンダー車には銀河鉄道株式会社のロゴエンブレム付きで、車体のカラーリングもグレー系になっている。

 
奇蹟のダブル・スリーナインによる重連を実現! (※原作では予備機関車が存在し、なんと3重連もやってのけている。)
ちなみに実際のC62型機関車は49号機まで生産されていたことから、銀河鉄道時代に続きの50号機が建造されたらしい。
なお、映画版で48号機とされたのは松本零士氏がC62-48のプレートを所有しているから、という説が有力である。


おまけに戦闘車両も連結できる。 Nゲージ走行用に下面の砲塔を取り外して2軸台車×2を装着している。
超時間重力砲12門を装備した強力な武装だが、残念ながら映画版には登場しないため今回は顔見せのみ。
もし編成に組込むのなら、2号車と3号車で挟み込むように連結するのがツウというものでしょうね〜。


銀河鉄道名物?先のないレール。 正確には、無限軌道へ入線するための接続レールというべきか。
レールエンド部分は手曲げで作っているが、レールって横には簡単だけど縦にはすごく曲がりにくい。
ガスバーナーで熱した状態で形を整えつつ叩いていくなど、鍛冶屋作業も体験できた。 ・・・隠れた力作である。



ディスプレイ用レイアウトに付けたタイトル表示板のデザイン。
これを銀のメタリックシートにプリントすると、とっても美麗。
それでは機関車さん、あとはお願いします。
「リョウカイ。 ゴゼンレイジレイフン、999ゴウ、ハッシャシマス。」
そして、列車は無限の銀河へ・・・



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