銀河鉄道999
Silkscreen



銀河鉄道999 〜星の海の道程標〜
2001年・松本零士/シルクスクリーン(版画)

思い切って、買っちゃった
シルクスクリーンは、ラッセンやシム・シメールなどで一躍有名になったが、
簡単に説明すると1960年代に発展した技法の1つで、シルク(絹)などの布を使用し、
1色ごとに1枚の版をおこして何回にも分けて刷り上げられる版画の一種である。
この作品は、松本零士氏が近年意欲をもって製作している人気シリーズの一品で、
名作・銀河鉄道999から、〜星の海の道程標〜というタイトルでリリースされたもの。
「道程標」は「みちしるべ」と読むのがよかろう。
無限の宇宙を駆ける銀河超特急999号が、銀色で描かれているのが美しい。
それは、少年の夢を乗せて疾走していたあの頃と同じで、懐かしく、嬉しい。


版画といえども、凸版印刷などと違い、
いくらでも刷れるというものではない。
最初から限定数を決めて刷るのが一般的で、
個々の作品には「製作番号/総製作数」という
固有のナンバーが与えられる。
うちに来たものは「135/250」、つまり、この世に
250枚存在する中のNo,135ということになる。
作品の良し悪しは、刷り具合に大きく左右される。
それ故、失敗作が世に出ることを防ぐため、
作者が検査して、合格なものだけに署名をして
左記のような固有番号を記入していく。
つまり、右下に書かれたこのサインは
作者たる松本零士氏の直筆なのである。
(その部分だけでも、有意義である!)

大きい作品なので、場所の選定にも悩んだが、結局、階段室に飾ることにした。
毎日、階段を昇るとき、まっすぐに上を見ればそこに、大宇宙を走る希望の列車がいる。


02.01.03.up