日本海は青い! ブルーグリーンの太平洋を見慣れたハマっ子としては、その青さは新鮮である。 城崎温泉から海へと向かう細道を抜けると、眼前に真新しい施設群が広がった。 その正面にあって、一番最初に出迎えてくれているのが、この銅像。 ペンギンとイルカを従えた、ちょっとスリムなせいうちくんだ。 せいうちに対する力の入れようが見て取れ、ますます期待に胸が弾みます。 |
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入館ゲートをくぐり、館内に入ろうとすると ユーモラスなオリジナルキャラが待っていた。 ちなみにこのせいうちくんは、頭の後ろに帽子を被ってます。 |
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施設が断崖を利用して建設されている関係上、正面から入って行くと 各水槽を見ながら、海面へ向かって降りて行くことになる。 入口から少し進むと、ゴマフアザラシなどが生活する大水槽があった。 このあざらし水槽は、水深10m程もある縦長の水槽で、 横の階段を下りながら水面から海底までを見ることができるのだ。 下から見上げると、はるか上の方にゴマフがぷかぷか浮いているのが見える。 |
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上から下まで、あざらしを追ってみる。 水面近くでは、半分だけ顔を出して 浮いたまま半寝状態のゴマフたちが。 あざらしが水中でうたた寝するときは、 縦向きになって漂っていることが多い。 首(どこが首でどこが肩なのか・・・不明)を 曲げて寝ているけど、痛くならないのかな? 下に降りると、水底にも沈んだままで 寝てる奴がいる。 じーっと見ていると、5分くらいおきに 息を吸いにスーッと上昇して行くのだが、 すぐにまた底に戻ってじっとしている。 個体によって、眠り方の好みが違うようだ。 人間でも、丸まって寝たり、うつ伏せで寝たり いろいろいますものね。 同じ水槽に、アシカも同居しているけど、 お互いにあまり干渉しないみたい。 アシカも水中に漂って、のんびりしてました。(↓) |
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あざらし大水槽の横には、 生まれたばかりのゴマフアザラシの子 アンズちゃんの専用プールがあった。 子供のゴマフは、ゴマフ模様ではなくて 全身均一な褐色をしていますね。 ちびっこいくせにやたらと元気で、 あっちこっちへ泳ぎ回っている。 一瞬だけ動きを止めたのを狙って 撮影に成功! でも、鰭の動きは止まってナイ! 「ねぇねぇ、こっちに見においで?」 とみんなを呼んでいるみたい・・・?? |
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さて、いよいよせいうち水槽に到達! 気持ちよさそうに泳いでいるのは、雄のデンくん(現在13歳)。 水中のせいうちは移動速度が速いので、なかなか写真に撮れない。 ちょっと止まってくれぇ〜! |
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デンくんを追っかけて泳いでいるのは、雌のグリちゃん(現在6歳)。 2人合せて「デン・グリ」。 このお名前は開館当時に公募でつけたそうですが、 泳ぐ姿が水中ででんくり返しをしているみたいに見えるので、そう命名されたとか。 たしかに、2頭ともひっきりなしに泳いでおり、水槽の端では でんぐり返しみたいにターンをしていました。 だから、ちょっと止まってっば〜!! |
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突如として、2頭ともざぶざぶと水から上がってきた。 やっと止まった〜・・・と思ったら、ランチタイムなのね。 毎日のスケジュールはよく知っていらっしゃる。 めっちゃイイ顔で、飼育員さんをお出迎えだ。 |
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何をさておいても、お食事ですね。 ・・・と思いきや、デンもグリも水の中に入り、お風呂みたいな姿勢に。 え?一体なにを始めるんだ?? と不思議に思っていると、 この姿勢のまま、魚をもらって食べ始めたではないか! どうやら城崎流のお食事は、やや仰向けでいただくのが流儀みたいです。 どっちかというと、食べにくそうな気がするんだけど・・・。 |
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「あー、おなかいっぱい!」 バケツ一杯の魚やイカをたいらげて 至福の表情のデンくん。 おいおい、なんか忘れてないかい? |
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「はいはい、そうでしたね。 なんかやりましょか・・・。」 ちょっと渋々な感じですが、 ショータイムの始まり始まり。 |
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「それじゃ、1曲ご披露します・・・ ♪あ゛〜、あ゛〜〜」 あーもう、よくわかんないよ! |
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「ははっ、お恥ずかしい。」 と、顔を隠すデンくん。 「大きい声は出せるけど、 歌はあんまり得意じゃないんだ。」 |
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「んもう・・・。デンってば、しょうがないわねぇ。」 お? 今度はグリちゃんの出番ですか?! それにしても、「グリ」って名前の書かれたバケツがいいね。 デンくんのは水色、グリちゃんのはピンクのバケツだ。 |
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「じゃ、いきますよぉ。 そーれ!!」 ビューーーーーッ! うわっ、口から水鉄砲攻撃だっ! |
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え〜ん、ガラスが水浸しで 何にも見えなくなっちゃったよぅ。 |
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「うふふ。驚いた?」 いたずらっぽい流し目をよこす。 おまいは流れ星お銀※かっ?! ※流れ星お銀・・・水戸黄門配下のくの一。 助平代官を風呂場に誘込んでの水攻撃は もはや名物にまで昇華している。 |
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ショータイムが終り、ご褒美にもらった氷を仲良く食べる。 暑いときには氷に限るよねっ! |
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天井のガラス越しに、せいうち水槽を見下ろす。 2頭とも、まだ氷にかぶりついている。 改めて上から見てみると、せいうちの大きさ、 そして背中の筋肉質な加減がよくわかる。 ちょうどその後、水族館の偉い方からせいうち裏話を伺うことができた。 なんでも、マリンワールド新装オープンの目玉としてせいうちを公開しようと、 事前に買いつけを済ませ、秘密のまま裏のプールで飼っていたのだが、 いざ建物が落成して動物搬入となったら、なんとせいうちが予想外にまで 大きく成長してしまい、水槽まで運び込むのにどえらい騒ぎになってしまったとか。 たしかに子供のうちなんか、メートル単位で成長しますからね・・・。 外からのドアが通れない!とか、階段が!とか、それはもう大変だったそうです。 そりゃあさぞかし、一苦労だったでしょうな。 せいうち本人たちも含めて。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ |
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せいうち水槽を後にして、建物外に出た。 そこは、日本海の海水と自然の断崖を利用した、岩場ゾーン。 流れ落ちる滝の下で、ゴマフアザラシが水にうたれていた。 「修行の身でござる。」 いや、絶対ウソだ! いま寝てたでしょ?! 「そ、そんなことないで・・・ぐーーー・・・」 こらーっ! |
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「外は暑いけど、水の中は気持ちいいよ!」 と、水面をすーいすい。 あざらしを枕にして昼寝をしたら とっても気持ちよさそう・・・ などと思いながら、一休み。 |
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せいうちたち海獣の、食事量について展示していた。 せいうちは、毎日約32kg、バケツにして4杯分の魚介類を消費するという。 米に換算したら半俵以上ですよ、1日で。 わが家で飼うには、食費がかかりすぎるなぁ。 エンゲル係数※が限りなく100に近くなりそうだ。 ※エンゲル係数・・・所得(100)に対する食費の占める割合。 覚えてた? それにしても、このせいうちキャラの金バケツ、ほしいなあ。 蓋つきだし。 おみやげコーナーでの発売を希望します! |
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せいうちたちの生態をもっと知るため、水族館バックヤードツアーに参加しよう。 1日限定10人なので、最初に予約しなくっちゃですが、 もちろん朝9時のオープンと同時にお願いしておいたので、1番手を確保できました。 写真は、ツアー参加者に渡されるパス券。 ここにもせいうちキャラが登場?! |
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ここは、水族館の調理場。 もちろん、海獣たちのごはんを作るための専用台所です。 ホワイトボードには秘密のレシピが・・・ではなくって、 海獣たちの食べる量が個体ごとに細かく記されています。 これによると、デンくんのメニューは、 イカ 0.5kg×4回 ホッケ 3.5kg×2回、4.0kg×2回 サバ 3.5kg×2回、3.0kg×2回 合計32.0kg だそうです。 あざらしなどは、個体によって「イカが好き」とか「サバが好き」とか 「ホッケは嫌いだけど切り身なら食べる」とか、好き嫌いがあるそうで・・・。 (マジックで○とか×が書いてあるやつが、その印) 結構ワガママなヤツなんですね。 |
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ツアーの最後は、イルカへのエサやり。 他のお客さんたちには好評のようだが、 きゅうきゅうとしては満足じゃな〜い! せいうちにも何か食べさせたーい! 南知多ではゴマフに魚あげたよ? だからせめてあざらしにだけでも・・・。 まあ、なかなかそうはいかないよね・・・。 でもこの次は、お願いね。 |
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これで今回の目的は達成・・・っとその前に。 恒例の記念写真を撮らなくっちゃね。 ゲート前の大せいうち像と一緒に撮影会だい。 今日もせいうち大満足〜!! |
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意気揚々と引揚げ・・・のハズだったのだが、帰路は大変な災難が待っていた。 天橋立に寄ってから北陸方面へのんびりツーリングする予定だったが、 マリンワールド出発直後からものすごい土砂降りに見舞われたのだ。 なんとか突き抜けられるかと、我慢して2時間ほど走っていたのだが、 ようやくやみかけたころに現れた国道の電光表示は「現在大雨洪水警報発令中」。 だー、そういうことはもっと早く教えてくれよぅ。 パンツからブーツの中までびしょびしょになっちゃったじゃないか! しかも、濡れて留めが甘くなったマジックテープのおかげで 高速道路の通行券をふっ飛ばしてなくしてしまう始末。 検札の米原バリアで停められて、再発行をしてもらいました。(写真右) ごめんなさい。 |
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今回のおみやげは、積載量に限界があるバイクということもあって、大物はナシよ。 まず左は、マリンワールド限定のお菓子。 特に、「セイウチ君は人気者」は 中の個別包装まで、せいうちイラスト入り。 中身はおいしいスチームケーキで、 会社でも大好評の人気者でした。 木彫りのあざらし君は、素朴ながら なんか楽しくなるような表情がグゥ! 今となってはあまり使わないテレカも 子供時代のデン・グリが写っていたので とりあえず押えておきました。 |