湯布院からくじゅう連山を抜けるやまなみハイウェイを快適に飛ばし、阿蘇外輪山の 尾根に位置する大観峯で一休み。 屋台で揚げているからし蓮根が辛ウマー。 ここは、谷のようなカルデラの先にそびえる阿蘇山へと続く大パノラマと、 反対側に広がるくじゅう連山の山並みの両方が楽しめる絶景ポイントだ。 しかし一口に阿蘇とは言っても、ここから火口のある中岳まで直線で約15kmもあり、 元々の阿蘇山ってむちゃくちゃな大スケールだったんだなぁ、と感心したりする。 |
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外輪山を駆け下り、カルデラ平原を抜けたら、いよいよ阿蘇山だ。 新緑の草地が左右に広がる道を登りつめると、草千里ヶ浜に出る。 ここは火山博物館のほかレストハウスなどが並ぶ観光スポットになっている。 火山灰地にできた広大な草地では、手軽な乗馬体験ができるぞ。 うまうまっ! |
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ジョウバアザラシ。 ここの馬たちはおとなしくて、誰が乗っても大丈夫。 おっちゃんが馬を引いてくれるし。 でも、せいうちは遠慮しておいた。 馬の背中が「ぷきっ」となったら困るからね。 |
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草千里から中岳火口方面を望む。 今日は、以前に来たときよりも煙の量が多いような気がするなぁ。 |
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火口へと向かうロープウェイに沿って、有料道路を登っていく。 車を止め、いざ火口展望台へ行こう・・・というまさにその時、あたりにサイレンが鳴り響く! 警備員が飛び出してきて、「火山警報が発令されました。ここから先は立入禁止です。」と言う。 おいおい、そりゃあナイだろうよ。 料金払ってここまで来たのに? 「退避命令ですから。」 どうやら、急に火山活動が活発になり、硫酸ガスが大量発生しているとのこと。 その日は残念ながら、火口までは行けずじまいだったが、現役の活火山という阿蘇の息吹、 そして大地の鼓動を感じさせるような、自然の脅威を体験させられた出来事であった。 (写真は雲ではなく、火口から立ち上る火山ガス。そりゃあもう、モクモクでした。) |
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火山の険しさとはうってかわって、カルデラ部分に広がる豊かな自然風景を。 のどかな田園の中を走る単線の鉄道、ぽつりと建つ無人駅。 いくぶん新しい作りの駅舎ではあるが、ローカル線の雰囲気満点でしょ? この周りになにもない無人駅が、本日の目標ポイントの一つであったりする。 |
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ここは、南阿蘇鉄道高森線にある「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」。 かな読みで「みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげん」と、なんと22文字。 日本で一番長い駅名のうちの一つなのである。※ 車内放送で「次は〜、南阿蘇水の生まれる里白水高原〜、南阿蘇水の生まれる里 白水高原駅に停車しま〜す。」とか言ってる間に、通過しちゃいそう・・・。 ※日本最長駅名の双璧は、島根県にある「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前駅」。 かな読み「るいすCてぃふぁにーていえんびじゅつかんまえ」で、やはり22文字。 同駅では「C」を「しぃ」の2文字と数えて計23文字の日本一を主張しているけど・・・。 でも「C」は漢字じゃないもの、あくまで1文字。引分けで両駅が同率日本一!ってことで、どうよ? |
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1時間に1本と運行の少ないローカル線なのに、偶然にも列車がやって来た。 いや、1両編成の場合、「列車」とは呼べないか・・・。 レールバス? ちなみに次の駅は、「阿蘇下田城ふれあい温泉駅」(16文字)。 えーかげんにせい。 阿蘇を後に、鹿児島へと進路を取る。 熊本から九州自動車道に乗り、一気に南国・指宿へ。 さあ、夕暮れまでに目的地に達することができるか! とばかりに、ひたすらアクセルを踏む。 なぜそんなに急ぐのか? それは、次のような写真が撮りたいからであった。 |
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ダイヤモンドの輝きにも似た、まぶしい太陽が薩摩富士の稜線に降りていく。 薩摩富士の異名を持つ美しいコニーデ型火山の開聞岳。 この海に突き出た円錐形の秀峰を望む絶好ポイントとして 薩摩半島最南端に位置する長崎鼻が知られているが、 特にこの時期は、開聞岳に沈む夕日を拝めるのである。 奇跡的に日没20分前に到着。 いやぁ、間にあってよかった! |
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歯切れのある美しいシルエットを、レンズを通して焼きつける。 稜線の角度が、本家・富士山とほんとうによく似ている。 太平洋戦争末期、出撃する特攻隊機が、富士山によく似た開聞岳の上空を旋回し、 故郷への別れを告げて遥か南方へと向かって行ったという。 |
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ちょっと不思議な現象だが、長崎鼻で日没を迎えたはずなのに、 開聞岳の北側へ車で戻ってくると、まだ太陽が空にある。 そうか、日没に見えたのは、長崎鼻が山の影に入っただけだもんね。 ナットク。 時間に余裕でできたので、おまけの目的地へ立寄ることにする。 |
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なんだい、鉄ちゃん(鉄道マニア旅行)かよ? って言うなかれ。 JR指宿枕崎線にある無人駅「西大山駅」は、日本最南端にある駅なのである。 指宿枕崎線は、薩摩半島をJ字型に走っているため、途中駅の西大山が最南端なのだ。 |
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本日2度目の日没(?)。 1日8往復しかしていない路線なのに、なんとここでも列車に遭遇! うれしい偶然に恵まれたワンショットで、今日の旅はひとまず終了〜。 |
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この日は、砂蒸し風呂で有名な指宿温泉でお泊りである。 砂風呂は初めて入ったけど、とにかくアチィ〜っ! でも浜から見上げる星空はサイコーです。 そのあと広いホテル内を歩いているとき、怪しい巨人像を発見。 像は何体もあってあちこちに立っているのだが、みんな服装や表情がちょっとずつ違っている。 ・・・およ? こいつがかぶっているのは、せいうち?! なんでやねん? ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ |
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旅の3日目も、快晴! 南国の陽射しは強烈。 せいうちが溶けていくう〜ぅ・・・。 だらだら。 |
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この日のメインとなる目的地は、知覧。 戦時中、帝国陸軍の航空隊基地が置かれていた場所で、本土最南端に位置するため、 南方戦域への中継拠点、そして特別攻撃隊の発進基地として使われたことで知られている。 鹿児島県川辺郡知覧町は、現在は知覧茶の生産が主産業の静かな町となっているが、 市街中心部にある基地跡の公園内には「特攻平和観音堂」や「知覧特攻平和会館」が置かれ、 犠牲となった特攻隊員の英霊を鎮魂するとともに、平和を祈念して歴史的資料を公開している。 |
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戦争末期には、この知覧航空基地から1,036名もの若き特攻兵が飛び立って行ったという。 陸軍の基地である知覧のほか、錦江湾を挟んだ対岸の海軍鹿屋基地からも908名の 特攻隊が出撃しており、陸海軍合わせて二千名もの尊い犠牲が払われたのである。 ここ平和会館には、特攻隊員の遺影や遺書をはじめ数々の関係資料が納められている。 |
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写真は、本物の海軍零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の残骸で、甑島沖に墜落した零戦を 昭和55年に海中から引揚げたものである。 (機体後部は着水時衝撃で大破して滅失) このような小型の戦闘機に、搭載量限界の250kg爆弾を装着し、体当たり攻撃を敢行した ということであるが、重量一杯の戦闘機を正確に突入させるためには、高度な操縦技能と 判断力を必要としたため、特攻隊には若きエース級の飛行兵が投入されたとのことである。 目標艦まで2km地点から突入を開始、激突までの10秒間に何を想い、何を賭けたのか・・・。 回顧ではなく戒めとして、平和の価値を忘れた現代人にこそ、見て、考えてほしいものである。 |
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役目を終え、木立の中に眠る訓練機。 平和の尊さをいま一度考えさせられる1枚となった。 右傾思想はない。だが日本に生きる者として、知っておくべき史実があることを痛切に感じた。 短い文で書くには余りある内容ですので詳しくはご紹介しませんが、機会があればぜひ一度は見学されることをお奨めします。 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 知覧で予定時間をかなりオーバーしてしまったので、先を急ぐことにする。 しかしこの時点では、この先に大ハプニングが待ち構えているとは予想だにしていなかった。 予定では、桜島などを見物しながら、夕方までに鹿児島東端の志布志港まで到達すればよい というつもりであったのだが、平和会館の見学に3時間以上使ってしまったため、最速ルートを 計算しなおし、ひたすら車を飛ばす。 1日1便のフェリー出航まであとXX分!分単位の勝負だ。 フェリーは志布志港発18:00、1時間前には到着したいところだが、残り距離から見てまず無理。 でも、あらかじめ旅行前に乗船予約をしておいたから、ギリギリまで大丈夫なはず・・・? 途中休憩も取らずに、フェリーターミナルに滑り込んだのは17:25。 ギリギリセーフ! ・・・って、あら? 船がいないじゃない。 どゆこと?? 車を停め、ひと気のないターミナルへ入ってみる。 やはり乗客の姿はナッシング。 そして窓口には恐るべき貼り紙が・・・! 「台風のため欠航」。 なぬ〜〜?! たしかに台風は来てたけど、九州をかすらないコースだったし、だいたい昨日関東通過したろ? 係員曰く、「昨日の便が欠航したため、今日運行する船が志布志に来ていないんです。」だと。 オイオイ、それなら予約者にくらい連絡してくれたっていいじゃんかよ。 なになに、「家に掛けたけど留守電でした。」? あたりまえだろ、旅行中なんだから! 知覧から200kmを3時間で走り抜き、やっと間にあったと思った矢先のカウンターパンチ。 あまりのショックにその場でしばらく呆然としてしまった。 「とほー。」と途方に暮れた。 しかし、早いうちに次善策を考えねば日が暮れてしまう。 う〜ん、どうしよう。 だが志布志という町、フェリー港以外には全くと言っていいほど、観光産業のないエリア。 故に、近場で一泊して明日夕方のフェリー到着を待つというのは、ナンセンスに等しい。 ・・・とすると、船旅はあきらめて陸路で帰る、ということになるが、これまた困った。 九州道(高速道路)に乗るには、いま来た100kmを鹿児島市方向へ戻るしかないが、 そのルートだと九州脱出までに200km以上も遠回りをすることになってしまう。 こりゃ厳しい。 ただ考えても良案が思い浮かばないので、本屋で旅行誌を立読みをして情報収集する。 すると、北九州→下関という図式を覆す、新たなルートを開眼! フェリーで四国ルートだ。 大分から佐多岬(四国)へのフェリーは1日16往復もあるじゃん! しかも最終便は0時近くまで。 唯一の問題は、宮崎経由大分までの250km超に高速道路がなく、全て一般道ということ。 夜間郊外での一般道の平均時速50km/hと計算すると、所要6時間弱か・・・。 現在18:00。 また休憩ナシのタイムバトルになりそうだが、ほかにめぼしいルートはない。 一丁やるか! そういうわけで(どんなわけで?)、スペシャルロング・タイムトライアルが再開されたのであった。 宮崎市街では帰宅渋滞に巻き込まれ、市外では横道からの割込み軽トラ軍団に阻まれ、 大分県に入ってからは街灯もない峠道(路側は崖)を単独走破し(前後に走行車両が全くいない!) ついに23:25、駆け込みで大分港に到達! おおー、23:35発の最終便に間にあいそうじゃん。 ・・・って、あら? 船がいないじゃない。 どゆこと?? (本日2度目) そうです。 立読みで得たアバウトな知識に落とし穴があったのだ・・・。 佐多岬(三崎or八幡浜)に行く船が出るのは、大分港じゃなくて、佐賀関港か別府港なのでした。 それに気がつくまで港湾地区をさんざん徘徊し、タイムアップ後にあきらめて入ったコンビニで その事実を初めて知ったのでありました。 あは、あは、あはははははは・・・・・・バカ。 |
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仕方なくその晩は大分市内に宿を求め、翌朝別府港からの三崎港行フェリーに乗る。 はあぁ、やっと九州から出られたですよ。 アディオス、九州! |
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別府港を出てすぐ、見覚えのある建物が見えてきた。 そう、「うみたまご」だ! 結局、九州をぐる〜っと一周する一筆書きでスタート地点まで戻ってきたことになる。 おおーい、ぽんたー! みぃー! ぶぶー! 聞こえるかーっ!! ・・・潮風に乗って、「ぶお゛っ!」っていう声が聞こえたような気がした。 |
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九州から出たからと言って、旅は終わりではない。 むしろここからが長丁場なのだ。 四国を横断するように走り続けて、瀬戸内海を望む香川県付近でまた日が暮れた。 |
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徳島から渦巻く鳴門海峡を越え淡路島、さらに明石海峡から本州へと渡る。 明石海峡大橋は美しいブルーにライトアップされていて、ロマッティックぅ。 さあいよいよ本州を残すのみ! 残りはたったの(?)600km! |
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これが、今回の旅行の全走行ルートマップである。 初日「横浜→うみたまご」を青、2日目「別府→阿蘇→指宿」を緑、3日目「指宿→知覧→ 志布志→大分」をオレンジ、最終日「大分→佐多岬→淡路島→横浜」を赤の線で表している。 全行程なんとなんと、3,217km(!)に及ぶスーパードライブになってしまいました。 うへー、日本列島縦断でも3,000kmなのに。 よく走ったもんだみのもんた。 |
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今回、がんばって超長距離を走破してくれた相棒は、クラウンちゃん。 いつも構ってあげていないのに、ちゃんと走ってくれてありがとね。 (別府→三崎行きの宇和島運輸フェリー内にて) ▼旅のおみやげコーナー▼ うみたまごでGetしたせいうちグッズの数々。 さすが海獣モノのラインナップがいっぱいでいろいろ目移りしたけど、 今回はとりあえず、せいうち関係物100%確保に専念だ! |
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会社へのおみやげは、これで決まり。 せいうち太鼓!どんどんどーん! こしあん入りの洋風まんじゅうで、なかなかイケる。 課内で大好評どん! |
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中身は普通のバームクーヘンなんだけど、やっぱり箱が欲しいよね。 箱のイラストは、ガラスに張りついたせいうちがキュート。でも実は絵の一部しか使っていない。 絵全体は、中に入っているしおりで確認できるぞ。 せいうちがバームクーヘンを持っている! |
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棚の奥から見つけ出した、せいうちフィギュア。 口の半端な開き具合がリアルで、評価高し。 鼻の穴もおっぴろげ〜だし。 |
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中身は何が出るかわからない、うみたまカプセル。 全種コンプリートは至難の業?! でもほぼ同価格で、同じフィギュアがついたキーボルダーとかを売っており存在意義×。 そしてなぜか、せいうちはオバハンくさい服装だったりする。 う〜ん、謎。 |
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レーザー彫刻のクリスタル。 バンドウイルカ+ラッコ+セイウチのトリオ。 本当なら、せいうち単独で彫られたものが欲しいところなんだけど・・・。 |
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せいうちボディのぽてくり感がとてもうまく表現されていてグー。 下からライトアップをして撮影したら綺麗じゃん! よしよし。 |