ガンダムコレクション,ガンコレ,GundamCollection


ガンダムコレクション大全集

DX 6



2007年1月31日発売
1個302円(税抜)
DX6シリーズは1st、ZのMSが含まれないばかりかU.C.年代以外の時系列の機体は一切登場しないという、これまでの販促セオリーに真っ向から立ち向かった野心的なラインナップであった。一応はZZの登場機を軸にしつつも、閃光のハサウェイ(ガンコレ発売当時はまだアニメ化されていない)、ADVANCE of Z、ガンダムセンチネルという企画モノを重視し、新機軸の取り込みを狙ったとみられるが、それが裏目に出たのか販売総数は少数に留まったようで、以降のシリーズ縮小~ガンコレ終売へのカウントダウンが始まってしまった。
逆に本シリーズのアイテムはタマ数が少なくオークション等にもあまり出回らないため、年次を経ても高価格で取引されているのは皮肉な結末だ。
AX6 Ξガンダム HX6 ヒルドルブ OX6 Ex-Sガンダム
BX6 ペーネロペー IX6 ジャムル・フィン PX6 ディープ・ストライカー
CX6 ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル] JX6 ジャムル・フィン(MA形態) QX6 キュベレイ(劇場版飛行形態)
DX6 ガンダムTR-1[ヘイズル]高機動仕様 KX6 ズサ RX6-1 キュベレイMk-Ⅱ(プル専用機)
EX6 ガンダムTR-1[ヘイズル改]高機動仕様 LX6 ザクⅢ RX6-2 キュベレイMk-Ⅱ(プルツ-専用機)
FX6 TR-3[キハール]大気圏仕様 MX6 バウ(バウ・アタッカー&バウ・ナッター)  
GX6 サイコ・ガンダム(MA形態) NX6 バウ量産型(バウ・アタッカー&バウ・ナッター) ※機体名をクリックするとページ内でジャンプします
 AX6 RX-105 Ξガンダム 
[機体解説]
■[全長]28.0m/[全備重量]80.0t
U.C.0100年代初頭に秘密結社マフティーがAE(アナハイム・エレクトロニクス)社より調達した第5世代MS。ミノフスキー・クラフトを搭載しており、単騎での飛行が可能。全長30mクラスの機体でありながら、高速飛行時には機体前面にビーム・バリヤーを展開して音速を突破する事ができる。操作系にはサイコミュが採用されており、重力下用のオールレンジ兵器であるファンネル・ミサイルを装備する。さらに、通常の倍以上の初速を持つビーム・ライフル、ホルダーに収めたままでも使用可能なビーム・サーベル、両肩の高出力メガ粒子砲に加え、機体各所にミサイル・ポッドを装備しており、空爆能力も有している。Ξガンダムの名は、パイロットのマフティー・ナビーユ・エリンが名付けたもので、アムロ・レイ最後の乗機であるνガンダムの意思を継ぐという想いによるもの。
[メモ]
Ξ(クスィー)ガンダムのデビューは意外と古く、1989年の小説版「閃光のハサウェイ」にイラストとして登場しているのが初出だ。以後、2021年公開のアニメ版に登場する同機まで紆余曲折を経て数次にわたるリファインが重ねられており、それぞれ基本デザインは踏襲されているものの、時期によりディテール等に変遷がある。ガンダムコレクションとして登場したのはDX6シリーズ(2007年1月発売)であるため、AX6Ξガンダムは2005年発売のGUNDAM FIX FIGURATION(G.F.F.)用としてカトキハジメ氏の手でデザインされたものに最も近いと思われる。ちなみに2021年アニメ版(ガンプラHGUC版も同じ)では頭部の造作などが変更され、ガンダム然としたフェイスマスクのスリットがなくなったりしている。
AX6は武装違いでビーム・ライフル装備とビーム・サーベル装備の2種類が存在する。
 ビーム・ライフル  レア度★★★☆☆
 □ ビーム・サーベル  レア度★★☆☆☆
  フライトフォーム(改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]Ξガンダムが超音速で飛行するためには、前方にビームを放射してビーム・バリアを形成し、抵抗を軽減することで実現される。
      当初のフライトフォームでは背部スタビライザーは後方に跳ね上げるだけであったが、アニメ版ではさらに左右に展開する設定になった。
↑2005 G.F.F.版フライトフォーム  ↓2021 アニメ版フライトフォーム
 BX6 RX-104FF ペーネロペー 
[機体解説]
■[全長]32.5m/[全備重量]112.0t
U.C.0100年代初頭に地球連邦軍がAE(アナハイム・エレクトロニクス)社より調達した第5世代MSで、Ξガンダムの兄弟機に当たる機体である。RX-104 オデュッセウスガンダムにFF(フィックスド・フライト)ユニットを装備した状態をペーネロペーと呼ぶ。ミノフスキー・クラフト、ビーム・ライフル、ビーム・サーベル、メガ粒子砲、ミサイル・ポッドを始め、ファンネル・ミサイルなどΞガンダムとほぼ同様の武装を装備しており、飛行時にはフライトフォームにモードを変更する。連邦軍のキルケー部隊に配備され、レーン・エイムがパイロットを務める。オーストラリアのアデレードで開催される連邦中央閣僚会議の粉砕を宣言したテロ組織マフティーに対抗すべく、インドシアのハルマヘラ島沖での戦闘をはじめとして、幾度となく各地でΞガンダムと熾烈な戦闘を繰り広げる。
[メモ]
ペーネロペーはギリシャ神話に登場する貞淑の美女である。ペーネロペーという発音は“Penelope”の古代ギリシャ語読みであり、現代ギリシャ語ではピネロピ、英語ではペネロープ、関西弁ではペロペロペー⤴となるらしい。ちなみに人形劇「サンダーバード」に登場する女性エージェント・ペネロープとは同じ命名ということになる。
ペーネロペーはΞガンダムと同じく1989年が初出で、都度リファインが加えられてきたものであるが、BX6ペーネロペーは2005年発売のG.F.F.に準拠したカトキデザインのものである。花嫁の和装・白無垢をまとったような姿で、全体的には折り鶴をイメージさせる直線的シルエットを取り入れた重厚ながら秀麗なデザインだ。武装違いでビーム・ライフル装備と両手ビーム・サーベル装備の2種類が用意されている。
 ビーム・ライフル  レア度★★☆☆☆
 ビーム・サーベル  レア度★★★☆☆
  オデュッセウスガンダム(改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]ペーネロペーの中の人。・・・その正体は、ギリシャ神話のイタケーの王・オデュッセウス、つまりペーネロペーの夫である。
      BX6はあくまでもペーネロペーとして作られているが、増強パーツ部分に隠れている中のオデュッセウスG部分がきちんと作りこまれているのがすごい。
      ただし商品ではFFユニット部分がしっかり接着された状態になっているので、取り外し作業は慎重に。
  FFユニット(改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]FF(フィックスド・フライト)ユニット+オデュッセウスガンダムの合体状態をペーネロペーと呼称すると説明されている。
      ガンコレでもペーネロペーからオデュッセウスGを取り出した残りのパーツでFFユニットを作れる・・・ことはなくもないが、多少の切削作業が生じる。
      それでもパーツ切り出しに失敗しなければ、ご覧のようなFFユニットを再現できるぞ。
  フライトフォーム(改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]当初はペーネロペーにはフライトフォームについて明瞭な設定はなかったのだが、2021年アニメ化に際して新たに設定が加えられた。
      ペーネロペーに合体状態のままでの高速飛行を可能とするため、FFユニット部分を展開させガンダム部分は抵抗を減らすような体勢になる。
      全体的に翼竜のようなシルエットに変形するが、この新設定のためテールスタビライザーに伸縮するギミックが追加され、より長い尻尾となっている。
 CX6  RX-121-2A ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル] 
[機体解説]
■[頭頂高]18.8m/[本体重量]39.5t
ヘイズル2号機を改修し、仕様をヘイズル改と同様にした機体。頭部の高性能光学センサー・ユニットをはじめ、サブ・アーム・ユニットや脚底部補助スラスター・ユニットなどのオプション装備を施し、さらに、強化バックパックの可動式ブースター・ポッドもシールド・ブースターを装着できる新型に換装されている。T3部隊で行った各種オプションパーツのテスト結果をすべてフィードバックして製作された本機はアドバンスド・ヘイズルと呼称され、この時点でのヘイズルの完成形といえる。
[TR]アドバンスド・ヘイズルのシールドのエンブレム。トライアル(TRIAL=試験)機を示す。
[メモ]
ガンコレのアイテム番号順ではCX6アドバンスド・ヘイズル→DX6ヘイズル高機動仕様→EX6ヘイズル改高機動仕様という並びになっているが、開発系譜順で言えばヘイズル→ヘイズル改という1号機の改修にやや遅れて、1号機の予備機を使用した2号機→アドバンスド・ヘイズルという2系統の流れになる。したがって、DX6シリーズで登場する3機の中ではこのアドバンスド・ヘイズルが最後発の更新版MSである。
背中のマルチ・コネクター・ポッドが改良されたことにより従来は1枚しか装着できなかったシールドブースターが2枚装着可能となっており、左側には従来型のシールド・ブースター、右側には白色の強化型シールド・ブースターを装備している。
所携のビーム・ライフルは後にガンダムMk-Ⅱ用ビーム・ライフルに発展したベースモデルとなったもの。また腰のフロントアーマーに装着されたサブ・アーム・ユニットはいわゆる隠し腕として機能する簡易マニピュレーターだ。その他にも踵の部分にハイヒールのような補助スラスター・ユニットが増設されていたり、かなりの部分でチャレンジ的な機構が試されているのが本機の特徴である。CX6には武装バリエーションはなくアドバンスド・ヘイズルとしての標準装備となっている。
 ビーム・ライフル+サブ・アーム・ユニット  レア度★☆☆☆☆
 DX6 RX-121 ガンダムTR-1[ヘイズル]高機動仕様 
[機体解説]
■[頭頂高]18.1m/[本体重量]42.0t
ガンダムTR-1[ヘイズル]は、各種強化パーツによって高性能な機体となっており、オプションパーツも豊富で各種仕様機が存在する。ヘイズルの高機動仕様は強襲形態とも呼ばれ、3枚のシールド・ブースターの推力を一定の方向に揃える事で大加速を得られるようにした「最高速形態」とでも形容すべき巡航モードなのである。肩口には、この形態時専用のホールディング・グリップが収納されており、それを握る事で両腕を固定し、安定した巡航を可能としている。ガンダムTR-1[ヘイズル]の系列機は、U.C.0084年末にコンペイトウ(旧ソロモン)兵器工廠において数機の試作機がロールアウトし、ティターンズのT3部隊(Titans Test Team)に配備され、実戦データの収集を兼ねて、ジオン公国軍残党の討伐任務などに投入された。
[メモ]
ヘイズル(1号機)はRGM-79Qジム・クゥエルをベース機としたTR計画の試作MSであり、ガンダムタイプの頭部が採用されたほか機体各部が強化パーツで換装されていたようだ。
シールド・ブースターはスラスターとプロペラントタンクが内蔵されたもので、後にギャプランのムーバブル・シールド・バインダーなどに応用されている。このシールド・ブースターを3枚使用することで爆発的な加速力を獲得に成功したが、この状態を高機動仕様または強襲形態と呼ぶ。DX6ヘイズルはこの高機動仕様であり武装バリエーションはない。
 シールド・ブースター×3  レア度★☆☆☆☆
 EX6  RX-121-1 ガンダムTR-1[ヘイズル改]高機動仕様 
[機体解説]
■[頭頂高]18.1m/[本体重量]41.5t
シールド・ブースターを3枚装備した「ヘイズル改」の高機動形態。3枚のシールド・ブースターから得られる強力な推力により、MAに匹敵するほどの加速が得られる。「ヘイズル改」はRX-121-1 ガンダムTR-1の機体愛称である。「ヘイズル」から「ヘイズル改」へと改修された事で、機体性能や拡張性が向上した。初代ヘイズルがジオン公国軍残党との戦闘で大破したため、修理改修が施され、生まれ変わった。コクピットも最新の全天周モニターとリニアシートに換装され、より次世代MSに近い仕様となった。さらに、T3部隊の母艦である「アスワン」に予備機として配備されていた機体が改修されて「ヘイズル2号機」となり、後型の機体を個別に運用する必要が出来たため、型式番号も「RX-121」から「RX-121-1」へと改められている。
[メモ]
ヘイズル改は損傷したヘイズル1号機(RX-121)を予備パーツとジム・クゥエルの部品で再構成した改修機体であり、元々は1号機の予備機であったヘイズル2号機(RX-121-2)とは別の機体である。
改修に際しては各パーツやコクピット周り等がアップデートされて性能向上が図られているが、外観的にはほとんど変更点は見られない。ただし元の1号機がT3部隊カラー(ティターンズカラーであるブルー/ブラック系色)であったのに対し、突貫で改修を施したこともあり地色のライトグレー主体のカラーとなっていたようだ。(後日、T3部隊が実戦投入された際には、再度ティターンズカラーに塗装されたとも言われている。)
EX6ヘイズル改はDX6ヘイズルと同じ金型から作られていると思われ、実質的には塗装違いだけのバリエーション的なアイテムだが、付属ミニブックと台座はそれぞれ固有のものが添付されている。
 □ シールド・ブースター×3  レア度★★☆☆☆
 FX6  NRX-044TR-3 TR-3[キハール]大気圏仕様 
[機体解説]
■[頭頂高]19.3m/[本体重量]48.6t
宇宙でのテストを終え、大気圏内用に戻されたTR-3。主に重力下での変形機構の耐久性テストや、「歩行可能な可変MA」という新たなカテゴリーの兵器として戦術・運用方法を確立するために実験が行われた。連邦軍の地上部隊でテストされているアッシマーと比べ、TR-3には強化パーツとして垂直上昇用の補助推進器が内蔵されたスカート・ユニットや、飛行姿勢を安定させるための固定翼などが装備されており、MA形態時のシルエットは通常型のアッシマーと大きく異なる印象を受ける。機体下面は内部フレームなどが露出するため、地上からの攻撃にはやや弱い。メインスラスターとなる脚部推進器には試作段階の新型エンジンが搭載されている。ジム・クゥエルのフレーム構造を応用したドラム・フレームに推進器などを配置し、可動外装を覆う方式が取られている。
[メモ]
NRX-044アッシマーのプロトタイプともいわれるキハールであるが、この大気圏仕様は初発の宇宙用試作実験機をベースにしてはいるが、同時に並行で開発が進んでいたアッシマーの実験結果をフィードバックするとともに一部装甲部品をアッシマータイプのものと共通化することで、よりアッシマーの形状に近づいたものになっている。このように、キハールとアッシマーは同時に2系統で開発が進められるという風変りな手法がとられたため、兄弟機という意味こそあれど厳密的にはプロトタイプと標準仕様という関係にはない。ただし大もとの試作実験機からの血筋は同じであるため、型式番号としてはどちらもNRX-044の番号を受け継いでいる。
FX6キハールは、重力下仕様という別名もあるTR-3[キハール]大気圏仕様のMS形態でアイテム化されている。武装バリエーションとしてビーム・ライフル装備とビーム・アックス装備の計2種がある。
 ビーム・ライフル  レア度★☆☆☆☆
 □ ビーム・アックス  レア度★☆☆☆☆
  MA形態(改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]キハールもアッシマーも、そもそもはこちらのMA型のほうが主形態であって、近接戦闘時にはMS形態に変形できるというのが本来だ。
      HX3アッシマーはMA形態とMS形態がセットになっていたのにFX6キハールはMS形態のみでのガンコレ化であったためMA形態を目指す。
      各部装甲を一旦切り離して再構成すれば、多少の凸凹はあるものの強引な切削をしなくても円盤状のMA形態を再現できるのだ。
 GX6 MRX-009 サイコ・ガンダム(MA形態) 
[機体解説]
■[全高]30.2m/[本体重量]214.1t
地球連邦軍のニュータイプ研究施設のひとつであるニホンのムラサメ研究所が開発したNT専用可変MA。MA形態時にはミノフスキー・クラフトによって浮遊することが可能であり、その巨体に比して移動能力は高い。MS形態に変形して格闘戦に対応することもでき、その際の全長は通常のMSのおよそ2倍となる。腹部にジェネレーター直結型の強力な拡散メガ粒子砲を3門持ち、MS形態時には左右のマニピュレーターもそれぞれ5門のビーム砲として使用することができる。また頭頂部には2門のビーム・ガンを装備している。この機体は、火器管制や機体制御のほとんど全てがサイコミュで制御されており、遠隔制御も可能。パイロットも機体を構成するパーツのひとつということができる。それはフォウ・ムラサメの「サイコ・ガンダムとは私自身なのです」という発言にも表れている。
[メモ]
サイコ・ガンダムの通常形態であり、またの名をモビル・フォートレス(MF)形態ともいう。ガルダ級の輸送機をもってしても格納庫内に収容することが不可能なサイズのため、このMA形態で機外に懸架した状態で輸送される。また、このままの形態でミノフスキー・クラフトにより浮遊飛行が可能であるばかりか、主兵装の拡散メガ粒子砲ほか各火器が使用可能であり、防御力からみても本来はMS形態に変形する必要はあまりない。もっとも、MS形態を取ればジオングのような腕部ビーム砲等も使用できるようになるため、近距離戦闘では“無双”状態の超攻撃的スタイルになる。
余談ではあるが、販売当時、レアなディープストライカー狙いで外箱を手に取っていちばん重そうなものをチョイスして買ってみると、けっこうな確率でサイコ・ガンダム(MA)かヒルドルブをつかまされたものだ。
 □ MA形態  レア度★☆☆☆☆
BX2サイコ・ガンダム(MS形態との比較)
 HX6 YMT-05 ヒルドルブ 
[機体解説]
■[全長]35.3m/[本体重量]220t
MSと平行して、地球侵攻作戦の要として開発、試作されていた大型戦闘車両。「モビルタンク」にカテゴライズされる。大口径30サンチ砲と核融合炉による高出力で、ほぼ無限の航続距離と、巨体に似合わぬ110km/hに及ぶ高速走行性能から、大きな期待がかけられていた。砲塔部はMSのように立ち上げることが可能で、より高い位置からの目視、射撃が可能となるほか、対MSの接近戦闘にもある程度対応することができる。しかし、開戦前に不採用が決定しており、量産には至らなかった。試作された一機のみ、第603技術試験隊によって地上降下作戦時にアリゾナ付近で実用試験を行った。開発当初からのテストパイロットであるデメジエール・ソンネン少佐が乗ったヒルドルブは、コムサイから投下され、作戦ポイントへ降下。連邦軍の61式戦車と鹵獲されたザクⅡJ型6機を撃破している。
[メモ]
開発開始当初は変形を考えておらず、戦艦級の大型砲を搭載した超弩級戦車により敵拠点やビッグトレー級陸上戦艦等を攻略することを想定していたようだが、同時期に急速に開発が進んだMSの汎用性を取りこんだ結果、このような半変形のMTとして変貌を遂げたようだ。だが開発途中で現実的な運用の困難さが露呈したため計画は中止、実質的に実戦投入されたのは技術試験隊による評価試験の1回のみとされる。しかしながら、本機のコンセプトは後発の別途プロジェクトによりMSザメルに託された部分や、現場急造とされるザクタンクにも少なからず影響を及ぼしたと思われるところ、あながち失敗作という烙印を押されるいわれはないと思う。
タンク形態時は砲身の仰角調整しかできないため前方への砲撃のみに限られるが、モビル形態になれば砲塔旋回及び高い視点での射撃オペレートが可能となる。ただし重心が高くなることや横方向への射撃では反動により機体バランス制御に問題が生じるなどの欠点も見られる。それでもひとつのコンセプトをとことん追求した不器用なまでに武骨な巨大戦闘車輌は、いまだ戦う男たちを魅了してやまない。ちなみに30サンチ砲の“サンチ”とは、口径30cmをフランス語風の発音で呼んだ場合ものだそうだ。
HX6ではタンク形態のものと、105mmマシンガン装備のモビル形態のものが用意されている。このマシンガンはザク・マシンガンをベースにしているが、短銃身化などのカスタムが施されたヒルドルブ専用のものである。
 □ タンク形態(30サンチ砲)  レア度★☆☆☆☆
 □ モビル形態(30サンチ砲+150mmマシンガン)  レア度★☆☆☆☆
 IX6 AMA-01X ジャムル・フィン 
[機体解説] ※解説ブックはIX6とJX6は共通となっており、機体解説も同文である。
■[頭頂高]15.0m/[本体重量]24.7t
ネオ・ジオンが開発した可変MA(モビル・アーマー)。本来は、脚部が据えられている部分に腕部を装備するなど、異なる仕様で設計されていたが、MA形態を優先して急造されたため、MS形態では簡易マニュピュレーターなどを仮に装備することとなり、人型からはかけ離れてしまった。ただし、MA形態での加速力は当時の機体の水準を上回るものであり、高出力の火器の内装などもあって強力な機体となった。メガ・ブースターを装備することで、長距離移動と武装の強化も可能となるほか、さらに核パルス推進ブースターもシステムとして想定されており、これを使用することで惑星間航行も可能となるなど、破格の拡張性を持っていた。ネオ・ジオンとジオン共和国ザビ派との共闘作戦やコア3沖会戦で使用され、「ジャムルの3D」と呼ばれる3人のパイロット、ダニー、デル、デューンらが搭乗した。
[メモ]
そもそもはビグ・ザム系統の戦略的巨大MAを目指していたようだが、ネオ・ジオンの戦況がじり貧になっていたことが災いして計画変更を余儀なくされた結果、半人半妖のような中途半端なロールアウトモデルとなってしまった。MS(?)形態に変形すると流線形の頭部カバーが後退するように開き、中に隠されていた頭部が露出する。簡易マニピュレーターであるためMS用の汎用兵器は携行不可であるが、基本的には大出力のハイ・メガ・キャノンを軸とした一撃離脱を主戦法としているため、掌底部内蔵のビーム・サーベル兼用のメガ粒子砲により接近戦にも対応可能である。
 □ ハイ・メガ・キャノン  レア度★☆☆☆☆
 JX6 AMA-01X ジャムル・フィン(MA形態) 
[機体解説] ※解説ブックはIX6とJX6は共通となっており、機体解説も同文である。
■[頭頂高]15.0m/[本体重量]24.7t
ネオ・ジオンが開発した可変MA(モビル・アーマー)。本来は、脚部が据えられている部分に腕部を装備するなど、異なる仕様で設計されていたが、MA形態を優先して急造されたため、MS形態では簡易マニュピュレーターなどを仮に装備することとなり、人型からはかけ離れてしまった。ただし、MA形態での加速力は当時の機体の水準を上回るものであり、高出力の火器の内装などもあって強力な機体となった。メガ・ブースターを装備することで、長距離移動と武装の強化も可能となるほか、さらに核パルス推進ブースターもシステムとして想定されており、これを使用することで惑星間航行も可能となるなど、破格の拡張性を持っていた。ネオ・ジオンとジオン共和国ザビ派との共闘作戦やコア3沖会戦で使用され、「ジャムルの3D」と呼ばれる3人のパイロット、ダニー、デル、デューンらが搭乗した。
[メモ]
ジャムル・フィンのMA形態では、いわゆる“面かぶりクロール”の要領で腕を前に伸ばしてハイ・メガ・キャノン砲口をガードするように全体的に平べったいフォルムとなる。この形態をとることにより驚異的な高速移動を実現しており、このスピードを活かした一撃離脱戦法を得意とするほか、別途メガ・ブースターやビッグ・ブースターとのドッキング運用により、さらなる高出力や惑星間レベルでの航続距離を得ることもできたという。
なおMS形態がIX6、MA形態がJX6と、個別のアイテム番号を付与されているが、これは台座の形状が異なるための措置であったと思われ、ミニブックはIX6とJX6番号が併記された共通のものが付属している。
 MA形態  レア度★☆☆☆☆
 KX6  AMX-102 ズサ 
[機体解説]
■[頭頂高]15.0m/[本体重量]23.7t
AMX-101 ガルスJと連携して共同作戦を取る事を前提に開発されていた支援用MS。強襲攻撃と後方支援を主眼としており、旧公国軍が開発していたMS-XカテゴリーのMS-13 ガッシャのコンセプトを継承しているとされる。ブースターを装備する事で大気圏内飛行も可能となり、機能的には一年戦争時の宇宙突撃艇のMSバージョンともいえる。無論、MSとしての運用も可能で、ビーム・サーベルを使用した近接戦闘にも対応している。当時の平均的な機体に比べて小型な機体の部類に入るが、その運動性能は維持されており、ブースターやミサイル・ポッドを排除した状態であれば、白兵戦能力はかなり優秀なものであったといわれている。U.C.0088年のアクシズによる制圧部隊派遣に伴ってシャングリラコロニーなどに試験的に実戦投入され、後に量産化された。
[メモ]
背部にブースター・ポッド=追加ミサイル・ポッドで追加武装をしているが、もともとズサ本体だけでも両腕に見えている3連装ポッドのほか、装甲内に左右それぞれ胸3発、腿6発、脛5発のミサイルを内蔵しており、かなりのミサイル火力を持っている。加えてブースター・ポッドを装備した状態では左右に7連装+4連装ポッドが増設されることになり、支援用小型MSとなめていると痛い目に遭うこと必至である。また近接戦闘用にビーム・サーベルとマニピュレーター先端の鉤爪があり、鉤爪は小型のクローのようにルナ・チタニウムの装甲をも引き裂くことも可能であった。
KX6はブースター・ポッド装備型のズサであり、無手のものとビーム・サーベル把持のタイプの2種がある。なおブースター・ポッド部分は容易に取り外しができるので、単体のズサとしてもディスプレイできる。
 □ ミサイル・ポッド  レア度★☆☆☆☆
 □ ビーム・サーベル+ミサイル・ポッド  レア度★★☆☆☆
  ズサ+ブースター・ポッド 分離状態(改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]ズサ本体のほうは、ブースター・ポッドを外すだけなので簡単。ブースター・ポッドのほうはミサイル・ポッドの向きを調整して再接着していく。
      ブースター・ポッド用の台座は、
I11メタス(飛行形態)から拝借した。イエローの機体といいメタスとよく似ており違和感を感じないぞ?
 LX6 AMX-011 ザクⅢ 
[機体解説]
■[頭頂高]21.0m/[本体重量]44.2t
ジオン公国製の傑作機として名高いザクの発展型として開発されたMS。アクシズへ逃亡したジオン系の技術者が、地球連邦軍の開発したハイザックを後継機と認めず、意地と誇りを賭けて開発したといわれている。「ザク」の名を冠するだけあって汎用性に優れ、多種多様なオプション装備によってそれぞれの機能の特化が可能である。また、左右のフロントスカートにはビーム・キャノンを内装し、バックパックには可動式スラスターを装備して大気圏内での空中戦に対応している。性能的には当時の機体として非常に優秀なものではあったが、試作機が少数生産されるにとどまった。
[01][02]
ネオ・ジオンによるコロニー落としにともなうダブリン封鎖作戦時に目撃された機体に記されていたインシグニア。
[メモ]
以後の全てのMS及びMS技術者たちに強い影響を与えたモデルといえばガンダムとザクということで間違いがないのだろう。MSの始祖とも言えるルーツそのものなのだから仕方がないが、やはりこの2機はそれ以上に憧れと尊敬の念をもって宇宙世紀で受け継がれていったのだろう。そうでなければ、そんな旧式のモデルに執着して後継機を模索する必要はなかったはずだ。むろんデザインとしてレトロブームの波が繰り返し訪れるのは現代社会でも同じで、シンボリックなスーパーカーやスポーツカーがその名を継がれるように、これからもガンダムとザクは数年おきにリニューアル、リファインを試されるのかもしれない。そのときに賛否両論が起ころうが、それも原型機が愛されているから故のムーブメントなのだ。
ところで、ザクⅢが携行するビーム・ライフルは、R・ジャジャ用に開発された銃剣つきビーム・ライフルを使用している。だが銃剣部分はビーム刃ではなく実体剣のヒート・サーベルである。LX6はナンバリング[01]と[02]の機体それぞれにビーム・ライフル装備とビーム・サーベル装備の武装違いがあるため、計4種が存在する。
 [01](ビーム・ライフル)  レア度★★☆☆☆
 □ [01](ビーム・サーベル)  レア度★★☆☆☆
 □ [02](ビーム・ライフル)  レア度★★★☆☆
 □ [02](ビーム・サーベル)  レア度★★★☆☆
 MX6 AMX-107 バウ(バウ・アタッカー&バウ・ナッター) 
[機体解説]
■[頭頂高]18.5m/[本体重量]34.7t(共にMS形態時)
Zガンダムと同様のTMS(可変MS)であり、かつ、ZZガンダムと同様の合体・分離型MSでもある。アクシズの地球圏への帰還に伴ってネオ・ジオンに出戻った旧ジオン公国系の技術者が、エゥーゴやティターンズの開発データを参考に独自に開発したとされている。攻撃機のバウ・アタッカーが上半身に、爆撃機のバウ・ナッターが下半身に変形して合体し、MSとなる。パイロットはバウ・アタッカーに搭乗し、下半身は無線誘導されミサイルとしても使用可能。赤い機体はグレミー・トトに与えられた先行量産型で、幾度となくエゥーゴのガンダムチームと戦闘を繰り広げる。
[龍飛]赤系に塗装された機体の左フロントアーマーに記されていたエンブレム。
[メモ]
前シリーズ(DX5)ではMS形態のバウと量産型バウが登場しているが、今度は分離状態でのアイテム化となった。前回のときにも記載したが、オレンジ色のバウと量産型と呼ばれる緑色のバウは、実質的に同じスペックのものであり、いわゆる初号機がオレンジ色の[龍飛]バウである。これがエースパイロットであったグレミーの機体であったことからバウの代表的カラーとしての印象が強いのだが、本来はこちらのオレンジ色のほうがカスタムカラーと言うべき存在である。
したがって、MX6とNX6は立体物としては同じ造作のアイテムであり、オレンジ色の成型色ベースのものがMX6バウとして独立したものである。ちなみに前シリーズではバウと量産型バウはどちらもNX5であってNX5-1、NX5-2という枝番で区分されていたのだが、今回はMX6とNX6という別番号を与えられている。
 [龍飛]  レア度★☆☆☆☆
 NX6  AMX-107 バウ量産型(バウ・アタッカー&バウ・ナッター) 
[機体解説]
■[頭頂高]18.5m/[本体重量]34.7t(共にMS形態時)
Zガンダムと同様のTMS(可変MS)であり、かつ、ZZガンダムと同様の合体・分離型MSでもある。アクシズの地球圏への帰還に伴ってネオ・ジオンに出戻った旧ジオン公国系の技術者が、エゥーゴやティターンズの開発データを参考に独自に開発したとされている。攻撃機のバウ・アタッカーが上半身に、爆撃機のバウ・ナッターが下半身に変形して合体し、MSとなる。パイロットはバウ・アタッカーに搭乗し、下半身は無線誘導されミサイルとしても使用可能。量産に際し、赤系から緑色系の塗装に変更された。連邦議会が開催されるダカールの制圧時に実戦投入された後、ダカールの攻防戦やコア3沖会戦においても量産機が投入された。
[01][02]
コア3沖会戦時に目撃されたグレミー軍の機体に記されていたインシグニア。
[メモ]
緑色の量産型バウは今回も[01][02]という機体のナンバリング違いの2種が存在している。武装の違いはない。
特筆すべき点は、前シリーズでNX5-2として登場したものからの変更点だろう。ほとんど気にされない部分ではあるが、機体番号が描かれている位置と文字色が違うのだ。NX5-2のMS形態では、[龍飛]バウと同じく腰の左フロントアーマーに黄色文字で[01][02]と描かれていたのだが、今回のNX6ではバウ・アタッカーの左垂直尾翼だけに黒色文字で[01][02]と描かれており、元々の腰フロントアーマー(バウ・ナッター部分)からは消されてしまっている。これではMSに合体したときには無印に見えてしまう。(前回は逆に尾翼部分にナンバー記載なし。)
なお、ガンプラではHGUCとRE/100でバウ、量産型バウが発売されているが、どちらも[龍飛]デカールは付属しているものの[01]等の機体番号は設定がない。後発のRE/100ではバウ・ナッターの垂直尾翼部分にはジオン軍マークを貼るように指示されているだけで、フロントアーマーは無印で仕上げられた写真が載っている。そうすると、ガンコレでのナンバリングは独自解釈のものであり、「バンダイの公式見解はない」ということになる。なんだかなぁ。
 [01]  レア度★★☆☆☆
 [02]  レア度★★★☆☆
 OX6 MSA-0011[Ext] Ex-Sガンダム 
[機体解説]
■[全長]21.73m/[本体重量]69.24t
Ex-Sガンダムは、SガンダムにExtパーツを取り付けただけの機体ではなく、それらを装着することで全く異なるカテゴリーのMSへと変貌した機体である。ただし、この変更も開発当初から設計に盛り込まれていたものであり、即座に超長距離侵攻用の航宙戦闘艇としても運用できる。スペック的には月面降下・離脱および地表面からの大気圏脱出さえも可能であると言われている。この形態は、Sガンダムの兵装バリエーションの中でも最強のモードであるとされ、多種多様な武装に加え、頭部のインコム及び両脚のリフレクターインコムなど、いわゆるNT専用機に匹敵する戦闘能力を持っており、当時としては最強のMSのひとつであったとも噂されている。
[01.]
α任務部隊に配備された機体に記されていたインシグニア。リョウ・ルーツ機とされている。
[メモ]
Ex-SはExtraordinary-Superiorの略称であり、発音表記は「イクスェス」であるとされている。
S(スペリオル)ガンダムのオプション兵装との位置づけではあるが、事実上は単機で月面降下と再離脱、さらには大気圏離脱まで可能とする巡航形態「Gクルーザー」として利用するべく開発されたもので、大部分がGクルーザー専用のブースターオプションで占められており本体のSガンダムは質量的には1/4ほどでしかない。そのため運用上はGクルーザー形態が主たる使用法であって、Ex-SガンダムというMS形態での用法は付随的なものにすぎないとも言われている。
しかしMS形態ではリフレクターインコムという有線式遠隔操作機にiフィールドを張ることによって、Ex-S本体からのビーム砲撃を反射させて敵を攻撃できるという特殊兵装が使用可能となる。いわゆる反射衛星砲であるが、ビーム・スマートガン等の高出力ビームをそのまま反射させられるため、単なる遠隔砲台としてのビーム砲撃を凌駕する強力な攻撃も実現できたのである。
OX6ではMS形態のEx-Sガンダムで、ビーム・スマートガン装備とビーム・サーベル装備の2種類がある。
 [01.](ビーム・スマートガン)  レア度★★★☆☆
 [01.](ビーム・サーベル)  レア度★★★☆☆
  Gクルーザー形態[01.](改造品) レア度☆☆☆☆☆
  [メモ]Sガンダムのオプショナルバリエーションとして開発されたGクルーザーは、拠点攻略用重攻撃MAとしてのコンセプトで誕生した。
      ブースターベクトルを集中させ最高速で目的地到達後、戦況により近接戦闘に至った際にはEx-Sガンダムに変形可能である。
 PX6 MSA-0011[Bst]PLAN303E ディープ・ストライカー 
[機体解説]
■[全長]不明/[全重量]不明
Sガンダム関連のプランにはコードナンバーが与えられており、ノーマルのSガンダムに関する物は100番台、Ext系は200、Bst系は300、それ以外は400番台に分類される。「ディープ・ストライカー」と渾名される「プラン303E」は、Bst系バリエーションであり、新鋭艦艇の主砲を基部ごと携行するほか、必要に応じてビーム・スマートガンと複数のビーム・カノンが追加可能である。自重増加のため、加速性こそ通常のBstタイプに3割減としているが、膨大なプロペラント・タンクと追加装備ユニットのジェネレーターにより、最高速度や稼働時間は飛躍的に向上している。搭乗員はパイロットとレーダー要員の2名を想定し、防御用のIフィールド・ジェネレーターも、より強力なものを2基装備する。大型ディスク・レーダーユニットは、主任務として想定される超長距離侵攻に対応したものである。
[メモ]
ディープ・ストライカーはSガンダムを機軸として計画された一点突破型強襲用形態であるが、見てのとおりMSとしての機動性は失われAMBACも効かす小回りがきかないというデメリットや、天文学的なコストを要することが判明したため実機建造には至らずに計画中止となったといわれる幻のプランである。
右肩のマーキング「VMs AWrs」とは、Variable Mobile-suit And Wave-rider systemの頭文字。これはAE社におけるウェイブライダー⇔MSという可変機を目指す“Z計画”に組み込まれた機種につけられたマークであったが、本来のウェイブライダータイプではないセンチネル系の各機体にも幅広く使用されているロゴである。なお左肩のマーキングには「GUNDAM System」という記載が見える。
PX6ディープ・ストライカーは本シリーズの目玉アイテムであり当初から人気が高かったが、マーキングなしのノーマルタイプでも2/108、随所に追加マーキングが施されたHG版と称されるシークレットタイプは1/108の混入率であったため、そもそもディープ・ストライカーを引き当てることが難しかった。それゆえにネットオークションでは高額で取引されており、絶対数の少なさもあって長年にわたって高価格を維持している。また不思議なことにHD版が高値で推移しているがためかノーマル版の流通が極端に少なく、むしろノーマル版のほうが入手しにくいという逆転現象まで起きている。
 ビーム・スマートガン  レア度★★★☆☆
 ハイグレード版(ビーム・スマートガン)<シークレット>  レア度★★★★
 QX6 AMX-004 キュベレイ(劇場版飛行形態) 
[機体解説]
■[頭頂高]18.4m/[本体重量]35.2t
アクシズが開発したNT専用MS。エルメスのビットを小型、改良したファンネルを多数装備しているほか、ビーム・ガン兼用のビーム・サーベルを装備している。屈指の強さと美しさを兼ね備えた機体であり、NT能力の高いパイロットでなければ扱えないことから、実質的にハマーン・カーン専用機となっている。一度目の接触で決裂したアーガマとアクシズだったが、ティターンズがコロニー・レーザーを動員することが明らかとなり情勢が変わった。アーガマは白旗を掲げたZガンダムをグワダンに遣わし、ハマーンの座乗するキュベレイを先導する。Zガンダムを先触れに、ガザCを従えたキュベレイは、その翼たるフレキシブル・バインダーを打ち広げ、腕を腰にあてがったまま、威風堂々とアーガマを訪じる。「あれを完成させていたか・・・」アーガマのブリッジでシャアが呻く。
[メモ]
上から見るとY字型になるほど肩をいからせた、威張りんぼうエッヘンポーズのキュベレイが降臨!
表情の変わらないマシーンであるのに、「ドヤ顔」感が伝わってくるのがすごい。さすがハマーン様である。
 劇場版飛行形態  レア度★★☆☆☆
 RX6-1  AMX-004-2 キュベレイMk-Ⅱ(プル専用機) 
[機体解説]
■[頭頂高]18.4m/[本体重量]35.2t
実質的にはキュベレイ2号機であるキュベレイMk-Ⅱは、基本的な機能や構造はほぼ同じだが、強化人間のエルピー・プル専用機であるため、コクピット周りにも多少手が加えてある。それ以外にもビーム・ガンと兼用のビーム・サーベルには三叉型のユニットが採用されていた。グリプス抗争終結から約一ヶ月が経過した頃、エゥーゴの旗艦アーガマの主砲換装テスト時に偶然、会敵したのが初の実戦投入だとされる。後にプルはアクシズから離反し、以後数ヶ月に渡ってアーガマと行動を共にする。U.C.0088年10月、ネオ・ジオンがダブリンを標的としてコロニー落しを敢行した際、プルツーの出現とジュドーらの危機を察知したプルは、大破したキュベレイMk-Ⅱを駆って出撃する。そして、その時の戦闘によって二度と還らぬ人となった。
[メモ]
ハマーンのキュベレイとは性能的にはほぼ同等であり、パイロットが生来のNT(ハマーン)かデザイナーズベビーであるプルシリーズかというコントローラーベースの違いによる差異でしかないのだが、飛行ポーズにもパイロットの性格が出るようだ。プルやプルツーが操るキュベレイMk-Ⅱの飛行形態では、両腕はバインダーに沿って収納するような状態で、全身的にはスカイダビングのようなポーズになっている。ハマーンキュベレイの威風堂々としたポーズとは趣が異なり、こちらは自由な飛翔感のある美しさを醸し出している。
RX6はキュベレイMk-Ⅱは濃紺色のプル専用機と赤色のプルツー専用機の2種類が用意され、塗色以外の造型は共通で台座も同じ「RX6 キュベレイMk-Ⅱ」と記されたものとなっているが、付属ミニブックはRX6-1(プル専用機)またはRX6-2(プルツー専用機)として記述内容が異なる別々のものが入れられていた。
 プル専用機(飛行形態)  レア度★★☆☆☆
 RX6-2 AMX-004-3 キュベレイMk-Ⅱ(プルツー専用機) 
[機体解説]
■[頭頂高]18.4m/[本体重量]35.2t
実質的にはキュベレイ3号機であるプルツーの乗るキュベレイMk-Ⅱは、基本的な機能や構造はほぼ同じだが、サイコミュ増幅ヘッドセットによって遠隔操作も可能となっている。また強化人間であるプルツー専用機であるため、コクピット周りにも多少手が加えられていた。武器はプルの乗る機体と同じビーム・ガン兼用の三叉型のユニットによるビーム・サーベルが採用されている。U.C.0088年12月、プルツーの赤いキュベレイは、反旗を翻したグレミー軍の先鋒としてコア3のハマーン官邸を襲撃した。コア3に潜入していたジュドーは、プルの進言に従いプルツーの説得を試みるが、強いマインドコントロールを受けていた彼女はこれを拒否し、グレミーの下へ帰った。キュベレイMk-Ⅱは、ネェル・アーガマの主砲により大破したもののプルツーは辛くも脱出している。
[メモ]
赤い機体のプルツー専用機には、アイテム番号RX6-2を付されたミニブックが付属した。
なお、プル機とプルツー機はほぼ同型だが、型式番号はプル機がAMX-004-2、プルツー機がAMX004-3と、枝番号がそれぞれ振られている。これはそれぞれが単なる同型機ではなく、キュベレイ(ハマーン機)から派生したワンオフ機であることを意味する。これに対して後に製造された量産型キュベレイはすべてAMX-004Gであることから、キュベレイ4号機、5号機・・・と続くものではなく、本格的に量産化された別モノと見ることができる。そうするとそのパイロットに充てられたプルスリー~プルトゥエルブまでのクローン妹たちは、オリジナルであるプルや最高傑作とされるプルツーに比べるとNT能力等は総じて高くないものに留まったと思われ、クローンNT研究の行き詰まりにつながっていったのだろう。
 プルツー専用機(飛行形態)  レア度★★☆☆☆