ViViViなクルマたち 〜 第1幕 I want you!! 〜TOYOTA RSC


TOYOTA RSC
トヨタのブースでも異彩を放つ、金属質の1台。
それがコクセプトマシーン、RSCだ。
Rugged Sport Coupe の頭文字を取って名づけられたというとおり、
ラギッド(ゴツい、いかつい)なスポーツ・クーペである。
"Rugged"の単語は、本来「ごつごつした、不恰好な」という意味であるが、
SUVとクーペという方向性の違う車種の融合という無理難題を見事にクリアし、
近年の異様なまでに丸みを帯びたデザインのコンセプトカー群の中で
力強さを感じるメカニカルなスタイリングで、一際その存在を主張している。
実売可能性40%ということだが、ぜひ欲しい1台である。
先行発売された雑誌で、その姿を見て
今回のモーターショーに行くことを決意した。
張り出したオーバーフェンダー、大径タイヤに
低く構えたボディと、ミニ四駆を彷彿させる
ソリッドな雰囲気が堪らない。
リアビューは、確かにスポーツクーペである。
ベース車はRAV4であるが、全長4115mmに
対し、全幅は+115mmの1850mmとする反面、
全高は-120mmの1550mmと、ワイド&ロー化が図られ、WRCレーサーを強く意識している。
大きく開いたアンダーグリルの他、
ボンネット及びルーフ上にもエアインテークが
設けられている。
旧CRXを思い出させるようなリアグラスは、
後方視認度もよさそうだ。
ちなみに、乗車定員は2+2で4人だ。
全高を絞ったとはいえ、最低地上高は
しっかり確保されている。
ガレ場を超高速で駆け抜けていく、
そんなシーンが想像されて、ワクワクする。
こう見ると、前後ともにアニマルバンパーを
意識したデザインだとわかる。
センターには、攻撃的なイメージの
2本出しのアルミマフラーを装備。
「怒ってんの?」と聞きたくなるような、
吊り目である。
バンパー埋め込みの大径サブライトも
強烈な光を放ちそうで、なかなかよい。
こんなところにニクイ演出が。
テールランプとウインカーは、側面にスリット状の窓があり、発射直前の波動砲的な光が見えてカッコイイ!
コンソールは、敢えてアルミ板1枚を張っただけのようなシンプルデザインとされている。
しかしながら、ハンドルから生えたような位置にシーケンシャルシフトレバーが置かれるなど、
かなり現実的かつ実戦的である。
シートは、カーボンケブラー張りのバケット。
スパナをデザイン化した感じのアルミホイールは芸アリで1本。
覗き込んだら、ブレンボのブレーキキャリパーが仕込まれているのを発見。
会場入りして、まっすぐにトヨタブースに行き、RSCを愛でた。
その後に他を回って、帰る前にともう1度寄ってみたところ、RSCおねーさんに遭遇。
ドライバーシートに座り、愛嬌をふりまく。
さしずめ、美女と野獣というところか。