partXIV

MS-15KG ギャンクリーガー Gyan-Krieger HGUC1/144

プレミアムバンダイ限定キットのギャンクリーガー。クリーガーとはドイツ語で「戦士」の意。
そのギャンKをギレン親衛隊として機能するジオン公国本国防空隊のエース機として作成する。
ボディ全般をメタリックバイオレットとレッドゴールドのツートンとし、各所には華やかなエングレービングを施す。

円型をモチーフとしていた初期型(マ・クベ専用機)のギャンよりも、直線的なメカニックが増え、
より“鎧”らしい金属質なデザインとなっている。これに伴い頭部デザインもフェイスガード的な意匠が採りこまれた。
本機では改造によりモノアイとヒートランス改“ファイヤーランス”にはLED発光ギミックを仕込んだ。
ファイヤーランスのクリアパーツはイエロー〜オレンジ〜レッドとグラデーションをかけたクリア塗装で炎を表現。

当初のラフイメージではSilver Knightを意図して、シルバープレートに金モールドという配色を考えていたが、
キットを手にして見ているうちに、銀色部分をパープル系とすることで高貴な雰囲気にすることを閃いたのだった。
パープル部分が明るい銀色をイメージしているのと対比し、金色部分は濃色となるよう赤味が強いレッドゴールドをセレクト。
メインカラーとなるメタリックバイオレットはオリジナルカラー。スターブライトシルバーとクリアパープルをベースに、
明るいシルバー粒子系の数種類をブレンド調合して1瓶分を作成しておき、エアブラシで均質に吹きつけていく。
また、大腿や上腕などのアーマーのないベースメカ部分にはスーパーアイアンを使用してメリハリをつけている。

エングレービングには盛り上がりのついた立体感を持たせるため、手芸用のステッカーを流用してデザインしている。左右対称になるよう切り貼りするのに一苦労だったが、それらしくできたように思う。

シールドは初期型ギャンとは全く異なる、エンブレム型をした実戦タイプが採用されており、楯の中に小型ミサイルやハイドボムを大量に仕込むという「爆発物の塊で攻撃を受ける」というデンジャラスな思想からは脱したようだ。全体的に小型軽量化され、取り回しが向上していると思われるほか、裏面に2連装ビームガンを搭載しており、飛び道具の少ないギャンの弱点克服にも寄与している。

シールド表面には大きく本国防空隊のエンブレムマークを、さらにフレーム部分と表面部分のシルバーは塗料を変えたり、金属リベットを使用したりして質感を向上させている。
ギャンKの膝のニーアーマーを中心とした脚部のデザインがたまらなくカッコよくて好きだ。
ドムやゲルググ系のスカート付きとは異なる、精悍かつジオンらしいシルエットが美しい!

親衛隊・ギャンクリーガー、参る!


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MSM-03G ゴールド・ゴッグ GOLD-GOGG MG 1/100

マスターグレード(MG)の大型水陸両用モビルスーツ「ゴッグ」を新解釈塗色で作成する。
元のゴッグといえば、同じジオン水泳部のアッガイと同様に、こげ茶とうす茶のツートンカラーで、
どちらかといえば砂漠戦仕様のトロピカル・ドムも通じるところがある「泥土」ベースのカラーリングであった。
それはそれで良いが、今回のモチーフは「潮風香る」海のイメージで、茶色を生かしたカラーリングを・・・と思案したあげく
たどり着いたのは、大航海時代に船出した「帆船」、そして船倉に大量に積まれた「樽」をフィーチャリングしたデザインだ。
輝くゴールドメッキとつや消しレッドブラウンの対比で、どんぶらこと漂流する樽のようなゴッグを表現した。

プラモデルで金属色を表現しようとするとき、自家塗装で鏡面のような光沢金属面を再現することはなかなか難しい。
そこで今回は一部パーツをメッキ加工会社に依頼して、金属メッキを施してもらう手法を試してみた。
本来はうす茶色の手足部分を中心にゴールドで、バックパック部分はクロムシルバーでのメッキを依頼している。

メッキでない部分は、逆に完全にツヤをなくして木材または素焼きのような表面処理としてコントラストをとった。
そのためデカールなどのマーキングも、つや消し部分ではワンポイント的な表現にとどめることとした。
その代わりモノアイにはガードリングつきカメラレンズや耐水シールドガラスへのデカール貼りなどを行っている。

ゴッグは水中での潜航速度向上のため流線形デザインを取り入れているため、まさに上から見ると樽のようだ。
メガ粒子砲を擁する胴体中央のゴールドベルトは、さしずめ樽のタガか、あるいはチャンピオンベルトか?
攻撃のためクローを左右に広げたさまは、北極海の覇者セイウチか、ツンドラの暴王グリズリーか・・・。

すべてを引き裂く巨大なクローの手甲にはジオンマーク! 腕部は伸縮し、航行形態時には胴体内に格納される。
足裏には巨大なスクリューを配した推進器、さらに下肢部分には排水式スラスター口が複数増設されている。

ゴールド・ゴッグの必殺技は「ゴールド・クラッシュ」! 黄金戦士Gライタンが瞼に浮かぶ?


ジャブロー攻略戦で知り合った、MSM-07Sシャア専用ズゴック君と。
新型のMS-09Rリック・ドム君と。 実はツィマット社生まれの兄弟機なんだって。
ドムって重モビルスーツのイメージだけど、ゴッグと並ぶと普通に見える・・・。ゴッグでかすぎ!


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MS-09CHR リック・ドムC-HR G-T Mode-Nero RICH-DOM MG 1/100

MS-09ドムからの進化形である宇宙戦用のMS-09Rリック・ドム。これはその特別仕様機である。
21世紀に製造された名車トヨタC-HRになぞらえ、リック・ドムC-HR G-Tが生産されたというが、
本機はその期間限定特別仕様となる“リック・ドムC-HR G-T Mode-Nero”タイプである。
(元ネタのトヨタC-HR G-T Mode-neroについては、こちらのページをご覧あれ。)
塗色は実車C-HRに使われているものと同じトヨタ純正色を使用して塗装された。
メインカラーはMode-Nero限定色の「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク(BAGF)」と「メタルストリームメタリック(MSM)」、
一部オーナメントパーツには金属メッキ「クロムシルバー」を配し、実車同様のカラーリングで仕上げている。


前記のとおり、外装にはカーショップで入手したトヨタ純正の自動車用塗料を希釈して使用している。
塗色指定番号はブラッキッシュアゲハGFがNo,221、メタルストリームMがNo,1K0である。
自動車用塗料は模型用塗料と比べて濃度、粘度ともに極めて高い。メーカー推奨では専用の溶剤を使用すべきだが、各種実験の結果、Mr.カラーのエアーブラシ専用うすめ液で十分に希釈すればダマにならずに0.3mm径のエアブラシでも塗装可能となることを発見した。そのかわりガラスフレークがノズルに詰まらない程度に少量ずつ、5回以上に分けて積層するよう吹きつけていくと、実車同様の深みのある塗料面に仕上がった。

胸上部のチェストガード及びフォグランプリング、それにつま先や膝下などにはクロムシルバーメッキを加工。
部隊章となる「GR」マークは自作デカール。GRはGazooRacingではなくGranadaResion(グラナダ管区)の意味。
また、モノアイレンズやガラスカバー部にもマーキングを入れるのは、作者のマイブームらしい。

バックパックのメインスラスターノズルは、実車C-HR専用カスタムのガナドールマフラーと同様、
ステンレスエグゾーストパイプエンドにクリアゴールドで焼き色をつけた上からブルーチタンコートを施した。
またノズル内には実車同様に整流用スパイラルフィンを設置している。

メイン武装は、EX-T2-2 ビーム・バズーカである。後期型のエースパイロット用リック・ドムに一部配備されたものだ。
「ジオン初のビーム兵器」という栄誉こそ同時期に開発されわずかに早くリリースされたゲルググのビームライフルのものとなったが、実体弾のジャイアント・バズーカを装備して好評だったドムをリック・ドムとして再設計するのと並行して、ツィマット社とMIP社の共同により大口径、大威力のビーム弾を発射可能なビーム・バズーカが開発された。発射ごとのチャージタイムに難点を抱えるものの一発の威力は軽快なゲルググのビームライフルよりも強力であり、戦艦級の艦船をも一撃で貫通するほどのものであったという。

長大な砲身に照準用サイトとビーム収束距離測定用の2つのサイトを備えているのが特徴的。
一撃の威力を増すため、大電力をチャージするのに必要なケーブル類が後部のビーム発信器部に集中している。

左胸の拡散ビーム砲は、本機ではホワイト/イエローのバイカラーフォグランプになっている、らしい。

マスターグレード(MG)では、MSkの外部装甲と内部フレームが別構造となっているのがウリである。
今回は骨格フレームをプレミアムミラークロームできっちり塗装して組み上げた。
両脚のスカート内部構造も塗り分けたところ、なかなかいい感じ。(外装を取りつけると見えなくなってしまうが)

地上戦用MS-09ドムと同様、MS-09Rリック・ドムも重力下での行動は可能であり、
むしろMS-09CHRタイプは高速での地上走行を得意とするところだ。G-Tですから!
陽光を浴びるとブラッキッシュアゲハGFの塗装が光を反射して、見る角度により色調が変化して見える。

緑あふれる地球上の熱帯地方でもC-HRは行く。 走れC-HR!



21.06.28.up